げんしょうこうい【玄裳縞衣】
つるの姿の形容。転じて、つるの異名。黒のはかまと白い上着の意から。▽「玄」は黒の意。「裳」はもすそ・したばかま。「縞」は白の意。また、白ぎぬの意。「衣」はころも・上着。
こくふうはくう【黒風白雨】
暴風とにわか雨。暴風雨。▽「黒風」はちりやほこりを巻き上げる強い風。暴風。「白雨」はにわか雨のこと。
さらそうじゅ【沙羅双樹】
釈迦しゃかが八十歳で入滅したとき、臥床がしょうの四方にあった二本ずつの沙羅の木。釈迦の入滅を悲しんで、二本のうち一本ずつが枯れたともいい、入滅とともにそれらが白く枯れ変じたともいう。▽「沙羅」は常緑高木。インド原産で、淡黄色の小さな花をつけ、幹は非常に長く伸びる。材質は堅固で建築用木材として適している。「沙」は「しゃ」とも読む。また、「沙」は「娑」とも書く。『平家物語へいけものがたり』の冒頭の句で有名。
しじんそうおう【四神相応】
天の四神(四方の方角をつかさどる神)に応じた地上で最もよい地勢のこと。左(東)に流水のあるのを青竜せいりゅう、右(西)に大道のあるのを白虎びゃっこ、前(南)にくぼ地のあるのを朱雀しゅじゃく、後ろ(北)に丘陵のあるのを玄武げんぶとする。平安京はそれにかなう地とされる。▽「相応」はつりあう、ふさわしい意。
しでんせいそう【紫電清霜】
紫のいなずまのように光り輝き、清く白い霜のように、きりっとひきしまっていること。鋭く光り輝く武器のいかめしさの形容。また、人がすぐれて光り輝き、節操の堅い形容。▽「紫電」は紫のいなずま。研ぎ澄まされた武器の輝きの形容。また、すぐれて輝く形容。「清霜」は清らかにきりっとひきしまったものの形容。
しらかわよふね【白河夜船】
正体もなく、ぐっすり寝こむこと。よく眠っていて、何も気づかないこと。▽「白河」は京都の地名。「河」は「川」、「船」は「舟」とも書く。また、「船」は「ぶね」とも読む。
じりめいはく【事理明白】
物事の道理や筋道が、きわめてはっきりしているさま。▽「事理」は物事の道理・筋道。「明白」ははっきりしていること。
せいうんしゅうげつ【晴雲秋月】
心に汚れがなく、澄みとおっているたとえ。▽「晴雲」は、晴れた空に浮かぶ白雲のこと。「秋月」は、秋の澄んだ空にかかる月の意。
せいれんけっぱく【清廉潔白】
心が清くて私欲がなく、後ろ暗いことのまったくないさま。▽「廉」は私欲がなく、けじめがついているさま。「潔白」は心や行いがきれいで正しく、やましいところがないさま。
めいめいはくはく【明明白白】
非常にはっきりしているさま。はっきりとして疑わしいところが全くないさま。▽「明白」のそれぞれの語を重ねて、意味を強めた表現。