ごぞうろっぷ【五臓六腑】
はらわた。内臓。からだの中すべて。また、腹の中。心の中。五つの内臓と六つのはらわたの意。▽もと漢方の語。「五臓」は心臓・肺臓・脾臓ひぞう肝臓・腎臓じんぞう。転じて、全身の意。「六腑」は大腸・小腸・胃・胆・膀胱ぼうこう三焦さんしょう。三焦は胃の上(上焦)、胃の中(中焦)、膀胱の上(下焦)で消化や排泄はいせつをつかさどる。古い典籍では「臓」は「蔵」、「腑」は「府」と書かれることもある。
しゅしゅたいと【守株待兎】
いたずらに古い習慣やしきたりにとらわれて、融通がきかないたとえ。また、偶然の幸運をあてにする愚かさのたとえ。木の切り株を見守って兎うさぎを待つ意から。▽一般に「株かぶを守まもりて兎うさぎを待まつ」と訓読を用いる。
しんきゅうこうたい【新旧交替】
新しいものが、古いものに取って代わること。新しい物事が流行し、古いものがすたれること。また、新しい人や物事が、主たる地位や立場に就くこと。
しんちんたいしゃ【新陳代謝】
古いものがだんだんなくなって、新しいものに入れ代わること。また、生物が生活の持続のために、体内に必要なものを取り入れ、不必要なものを体外に排出する作用をいう。組織の若返り。▽「陳」は古の意。「代謝」は代わり来たり辞し去る意で、新しいものが来て交代し、古いものが辞し去ること。「謝」は衰える、しぼむ意。また、去の意。
じんしんいっしん【人心一新】
人々の心を全く新しくすること。▽「人心」は多くの人々の心。民心。「一新」は古いことを全く改めて新たにすること。すっかり新しくする意。「人心を一新する」と表現されることが多い。
せいしはいそ【斉紫敗素】
知者が事を行えば災いを福に変じ、失敗を成功に転じることのたとえ。斉の国でもてはやされた紫色の絹も、もとは粗末な古い白絹を染め直したものであるの意から。▽「斉紫」は中国戦国時代の斉の国で産出した紫色の布地。「敗素」は古い白絹。敗素を紫地に染めただけで、斉紫は値段が十倍にもなったといわれる。
せいふうこじん【清風故人】
さわやかな秋風が吹いてくるのは、友人が久しぶりに訪ねてくれたようだということ。▽「清風」は清らかな風で、ここでは秋風のこと。「故」は古い意。「故人」は古くからの友人の意。「清風故人来きたる」の略。
そうこげいしん【送故迎新】
前任者を見送り、後任者を迎えること。転じて、人を見送ったり迎えたりすること。▽「故」は古い、以前の。「故ふるきを送おくり新あたらしきを迎むかう」と訓読する。
とこのうしん【吐故納新】
古いものを捨て、新しいものを取り入れること。▽「吐故」は古いものを吐き出すこと。「納新」は新しいものを入れること。「故ふるきを吐はきて新あたらしき納いる」と訓読する。
ふせいせっきょう【浮声切響】
軽い音声と重々しい響き。声・響き・リズムの軽重や高下をいう。また、古い漢語の平声ひょうしょうと仄声そくせいのこと。▽「浮声」は軽やかに浮き上がった声。「切響」は重々しくつまった声調。また、鋭く厳しい響きをいう。