ごぎゅうぜんげつ【呉牛喘月】
過度におびえ恐れることのたとえ。また、疑いの心があると、何でもないものにまで恐れや疑いの気持ちをもつたとえ。暑い呉の地方の牛は月を見ても暑い太陽だと思い、喘あえぐ意から。▽「呉」は江南一帯の地。「喘」は息が切れて苦しそうに呼吸すること。「呉牛ごぎゅう、月つきに喘あえぐ」と訓読する。
めいしゅあんとう【明珠暗投】
どんなに貴重な物でも、贈り方がよくないと誤解されてしまうたとえ。転じて、立派な才能をもっているのに世に認められないこと。また、貴重な物をその価値の分かっていない人が所有していること。宝玉を暗闇くらやみで人に投げ与える意から。▽「明珠」は輝き光る宝玉のこと。
めいてつほしん【明哲保身】
聡明そうめいで道理に明るい人は、危険を避け身を安全に保つ意。また、本来の意味とは異なり、「保身」の意味が誤解されて、自分の身の安全だけを考え、要領よく生きるという意味で使われることもある。▽「明哲」は賢くて物事の道理に明るいこと。また、その人やそのさま。「明哲めいてつ身みを保たもつ」と訓読する。