きうち‐せきてい【木内石亭】
[1725〜1808]江戸後期の鉱物学者。近江(おうみ)の人。名は重暁(しげあき)。姓は「きのうち」とも読む。全国の奇石を収集・研究し、鉱物学・化石学・考古学に貢献。著「雲根志」など。
き‐の‐いらつめ【紀女郎】
奈良中期の万葉歌人。名は小鹿(おしか)。安貴王(あきのおおきみ)の妻。大伴家持(おおとものやかもち)との贈答歌で知られる。生没年未詳。
きのうち‐よし【木内克】
[1892〜1977]彫刻家。茨城の生まれ。渡欧してブールデルに師事。デフォルメによる特異な作風で具象派彫刻を代表した。
き‐の‐かいおん【紀海音】
[1663〜1742]江戸中期の浄瑠璃作者。大坂の人。通称、榎並(えなみ)喜右衛門。豊竹(とよたけ)座の座付作者として竹本座の近松門左衛門に対抗。作「椀久末松山(わんきゅうすえのまつやま)」「お...
きのくに‐や【紀伊国屋/紀国屋】
⇒紀国屋文左衛門(きのくにやぶんざえもん) (紀伊国屋)歌舞伎俳優の沢村宗十郎とその系統の俳優たちの屋号。
きのくにや‐ぶんざえもん【紀国屋文左衛門】
[?〜1734]江戸中期の豪商。本姓は五十嵐。紀伊の人。世に紀文と称せられる。嵐を冒して江戸にみかんを輸送したり、江戸の大火の際に材木を買い占めたりして巨富を築いたが、晩年は零落したという。
きのした‐けいすけ【木下恵介】
[1912〜1998]映画監督。静岡の生まれ。本名、正吉。「花咲く港」で監督デビュー。庶民の生活や情感を温かなまなざしで描いた作品を多く残す。テレビでも情愛あふれたドラマを提供し人気を集めた。代...
きのした‐じゅんあん【木下順庵】
[1621〜1699]江戸前期の儒学者。京都の人。名は貞幹(さだまさ)。別号、錦里。松永尺五(まつながせきご)に学び、加賀藩主に仕え、のち将軍綱吉の侍講となった。門下に新井白石・室鳩巣(むろきゅ...
きのした‐じゅんじ【木下順二】
[1914〜2006]劇作家。東京の生まれ。東大卒。「彦市ばなし」「夕鶴」などの民話劇と「山脈(やまなみ)」などのリアリズム演劇で、戦後の演劇界を代表する存在となる。演劇論・評論のほかシェークス...
きのした‐たかふみ【木下幸文】
[1779〜1821]江戸後期の歌人。備中(びっちゅう)の人。前名、義質(よしなお)。号、亮々舎(さやさやのや)・朝三亭。香川景樹に師事し、桂園十哲の一人。随筆「亮々草紙」、歌文集「亮々遺稿」など。