とういん‐さねひろ【洞院実熙】
室町時代の公卿。初名、実博。左大臣となったが、のち出家して元鏡と称し、東山に閑居。有職故実に明るく、東山左府とよばれた。著「名目鈔」など。生没年未詳。
とう‐きしょう【董其昌】
[1555〜1636]中国、明代の文人・画家・書家。華亭(江蘇省)の人。字(あざな)は玄宰。号、思白など。中国画を南宗(なんしゅう)画と北宗画の系統に分ける南北二宗論を説き、南宗画の優位性を主張...
とうげん‐ずいせん【桃源瑞仙】
[1430〜1489]室町中期の臨済宗の僧。五山文学者。近江(おうみ)の人。号は蕉雨・竹庵など。京都の相国寺に住した。著に「百衲襖」「史記抄」「三体詩抄」などの抄物がある。
とう‐つねより【東常縁】
[1401〜1484ころ]室町中期の歌人。美濃国郡上(ぐじょう)の領主。東野州(やしゅう)と称した。法名、素伝。尭孝・正徹に歌を学ぶ。古今集の奥義をきわめ、弟子の宗祇に伝えたのが古今伝授の初めと...
とがし‐まさちか【富樫政親】
[1455〜1488]室町中期の武将。加賀の人。応仁の乱で細川氏の東軍に属し、蓮如の後援で西軍についた弟幸千代丸を退けて加賀を支配した。のち、本願寺門徒の一向一揆と争い、高尾城に敗死。
とさ‐みつおき【土佐光起】
[1617〜1691]江戸前期の画家。堺の人。光則の子。承応3年(1654)室町末期以来とだえていた宮廷の絵所預となり、土佐家を再興、江戸時代の土佐様式をつくりあげた。のち剃髪して常昭と号し、法...
どうりょう‐さった【道了薩埵】
室町時代の曹洞宗の僧。字(あざな)は妙覚。相模最乗寺の守護神。同寺開山了庵慧明の弟子で、同寺の守護を誓って天狗となり、昇天したと伝えられる。生没年未詳。
ながよし【長吉】
室町後期の刀工。山城の人。刀身彫刻にすぐれ、槍も作った。生没年未詳。
なみかわ‐やすゆき【並河靖之】
[1845〜1927]七宝作家。京都の人。帝室技芸員。伝統的有線七宝の作家として無線七宝の濤川惣助と並び称された。また、黒色透明釉を開発したことでも知られる。
ば‐えん【馬遠】
中国、南宋の画院画家。河中(山西省)の人。字(あざな)は欽山。夏珪(かけい)とともに南宋の院体山水画を代表し、「馬夏」と並称される。日本の室町期の山水画に大きな影響を与えた。生没年未詳。→残山剰...