いのうえ‐はりまのじょう【井上播磨掾】
[?〜1674?]江戸初期の古浄瑠璃の太夫。京都の人。通称、市郎兵衛。後年、大坂で操り芝居を興行。豪快な曲を得意とし、愁嘆場にもすぐれ、その語り口は義太夫節に影響を与えた。
えきん【絵金】
[1812〜1876]幕末から明治初期の町絵師。土佐の生まれ。本姓は弘瀬、通称は金蔵。絵金は俗称。江戸で狩野派に学び、土佐に帰って芝居絵に怪奇的で特異な画風を展開した。
えど‐はんだゆう【江戸半太夫】
[?〜1743]江戸中期の浄瑠璃の太夫。初世。江戸の人。貞享(1684〜1688)ごろに半太夫節を創始。操り芝居を興行。語り口が優美で人気を得た。のちに河東節の流行で衰えたが、名義は幕末まで7世...
かつら‐ぶんし【桂文枝】
上方の落語家。 (初世)[1819〜1874]江戸後期から明治の落語家。大坂の人。「三十石」を得意とし、上方落語の中興の祖と称される。 (5世)[1930〜2005]大阪の生まれ。本名、長谷...
かわかみ‐おとじろう【川上音二郎】
[1864〜1911]俳優。福岡の生まれ。浮世亭〇〇(まるまる)と名のって自由民権論を鼓吹する、おっぺけぺえ節を歌い、寄席の人気者となった。のち川上書生芝居(新派劇の前身)を興し、妻の貞奴(さだ...
くにさだ‐ちゅうじ【国定忠次】
[1810〜1851]江戸末期の侠客。上野(こうずけ)の国定村の人。本名、長岡忠次郎。賭場(とば)荒らし・関所破りなどの罪で磔(はりつけ)の刑に処せられた。後世、講談・浪曲・芝居などに脚色。国...
くりやま‐だいぜん【栗山大膳】
[1591〜1652]江戸前期の筑前福岡藩の家老。名は利章。藩主黒田忠之の行状をいさめたが聞き入れられず、幕府に出訴。黒田騒動の主人公として、講談・芝居などに脚色されている。
こがねい‐こじろう【小金井小次郎】
[1818〜1881]江戸末期・明治初期の侠客。武蔵小金井の名主の子。本姓は関。講談・浪曲・芝居に多く脚色されている。
ごせだ‐よしまつ【五姓田義松】
[1855〜1915]洋画家。江戸の生まれ。初世五姓田芳柳の次男。横浜でワーグマンに学び、渡仏してボナに師事、パリのサロンに日本人として初入選する。帰国後、明治美術会の創立に参加。代表作に「操芝...
さつま‐げき【薩摩外記】
江戸前期の古浄瑠璃の太夫。薩摩浄雲の門弟。江戸で活躍し、外記節を創始。江戸堺町で操り芝居を興行した。生没年未詳。