出典:gooニュース
最高純度の潔さを持った人 曽野綾子さんの強靱でしなやかな言葉を読み返す モンテーニュとの対話 「随想録」を読みながら(198)
使徒パウロの数奇で過酷な人生屋上屋を架すようだが、どうしても先日亡くなった曽野綾子さんのことを書いておきたい、そう思い『心に迫るパウロの言葉』(新潮文庫)を何度も立ち止まり、反芻(はんすう)しながら読み返した。元版は昭和61年、曽野さんが50代半ばのときに聖母の騎士社から刊行されている。最初にパウロ(不詳~60年頃)について紹介しておこう。
【曽野綾子さんが遺した金言】“知の貧困”に陥らないように警告する箴言、きれいごとで済まそうとする安易な姿勢への厳しい批判…使命感と信念に生きた人の言葉
作家の曽野綾子さんが93年の生涯を閉じた。若くして「第三の新人」として『神の汚れた手』など数々の名作を生み出し、日本財団会長として世界に救済の手を差し伸べ──その偉業を挙げればこの紙数では収まらないので割愛するが、改めて1992年から26年間に及んだ本誌『週刊ポスト』連載「昼寝するお化け」から、その金言を振り返る。
【追悼・曽野綾子さん】強盗をやさしく説得、批判を恐れない言葉…威厳と慈愛、優雅さにユーモアあふれた歩み
意欲的な創作活動のかたわら、保守のオピニオンリーダーとして活躍してきた曽野綾子さんが亡くなった。誤解を恐れない筆鋒、鋭い舌鋒から、畏怖、敬遠されることが少なくなかったが、素顔の曽野さんは、思いやりあふれ、誠実な情けのひと、一方で「天然」ぶりも時にのぞかせる魅力的な女性だった。
もっと調べる