こよ‐な・い

の解説

［形］［文］こよな・し［ク］

1. １ この上ない。格別だ。「—・き幸せ」

   1. 「昔の友人に対して—・い弁明の機会であった」〈中勘助・鳥の物語〉

1. ２ 他と比べて、または以前と比べて、ひどく違っている。かけ離れている。格別である。

   1. 「年は我に—・く兄 (このかみ) にぞおはせし」〈宇津保・蔵開中〉

1. ３ 程度がはなはだしいさま。よい場合にも悪い場合にもいう。

   1. ㋐格段にすぐれている。

      「やんごとなき人のし給へることは、—・かりけりと喜ぶ」〈落窪・四〉

   2. ㋑格段に劣っている。

      「おもりかに心深きけはひはまさり給へど、にほひやかなるけはひは、—・しとぞ人思へる」〈源・竹河〉

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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