[代]

  1. 遠称の指示代名詞。

    1. ㋐離れた場所方向などをさす。向こう。あちら。

      「山の—の空遠く」〈上田敏訳・海潮音・山のあなた〉

    2. 「北の障子の—に人の気配するを」〈・帚木〉
    3. 以前。昔。

      「昨日今日とおぼすほどに、三年 (みとせ) の—にもなりにける世かな」〈朝顔

  1. 三人称の人代名詞。対等または上位者に用いる。あちらのかた。あのかた。

    1. 「—にも語らひのたまひければ」〈・藤裏葉〉

[補説]1㋐から2を経て、近世中期に上位者に用いる二人称人代名詞「あなた(貴方)」の用法が生まれた。

出典:青空文庫

goo辞書は無料で使える辞書・辞典の検索サービスです。1999年にポータルサイト初の辞書サービスとして提供を開始しました。出版社による信頼性の高い語学辞典(国語辞書、英和辞書、和英辞書、類語辞書、四字熟語、漢字など)と多種多様な専門用語集を配信しています。すべての辞書をまとめて検索する「横断検索」と特定の辞書を検索する「個別検索」が可能です。国語辞書ではニュース記事や青空文庫での言葉の使用例が確認でき、使い方が分からない時に便利です。