1 五十音図カ行の第1音。軟口蓋の無声破裂子音[k]と母音[a]とから成る音節。[ka]
2 平仮名「か」は「加」の草体。片仮名「カ」は「加」の偏。
「恵を施し、道を正しくせば、その―遠く流れん事を知らざるなり」〈徒然・一七一〉
古代中国で使われた武器。ほこ。
1 良い悪いの二段階評価で合格を示す。「栄養―」
2 《「可能」の略》よいとして許すこと。「分売も―」
3 成績などの段階を示す語。優、良の次。学校の成績評価では、及第を認められるものの最下位。
1 かおり。におい。現代では、良いにおいをさすことが多い。「磯の―」「湯の―漂う温泉街」
2 美しい色つや。光沢。
「榊葉 (さかきば) の―をかうばしみ」〈宇津保・嵯峨院〉
華やかなこと。はでなこと。
災い。ふしあわせ。「―を転じて福となす」「交通―」⇔福。
瓜を輪切りにした形に似た文様または紋所。一説に、蜂の巣の形ともいう。窠の紋。木瓜 (もっこう) 。
漢詩の一体。もとは歌謡形式の楽府 (がふ) で、のちには「長恨歌」のように、古詩でも作られた。
古代の革帯 (かくたい) ・石帯の表面に配列されている飾り金具。金属または玉石製。
1 事務機構の小区分。多く局・部の下にあり、係の上にある。「人事異動で―が変わる」「資材―」
2 教科書などの内容のひと区切り。単元より小さい単位。「前の―を復習する」「第一―」
[代]
1 (多く「の」「は」を伴って用いる)遠称の指示代名詞。あれ。かれ。
「兎追いし―の山」〈文部省唱歌・故郷〉
2 「何」と対になって、並列される事物を漠然とさす。「なんとか―とか不平を並べたてる」「何や―やとうるさい」
1 (疑問語に付いて、または「…とか」の形で)不確かな意を表す。「どこ―で会った」「彼も来ると―言っていた」
2 疑いの気持ちで推定する意を表す。「心なし―顔色がさえないようだ」「気のせい―彼女のひとみがぬれているように思われる」
3 (「かもしれない」「かもわからない」の形で、または「かも」の形で終助詞のように用いて)不確かな断定を表す。「急げば間に合う―もしれない」「やってはみるが、だめ―もわからないからね」
1 質問や疑問の意を表す。「君も行きます―」
2 反語の意を表す。「いいかげんな意見にどうして賛成できよう―」
3 難詰・反駁 (はんばく) の意を表す。「そんなこと知るもの―」
4 勧誘・依頼の意を表す。「そろそろ行こう―」「手伝っていただけません―」
5 (多く「…ないか」の形で)命令の意を表す。「はやく歩かない―」「よさない―」
6 驚きや感動の気持ちを表す。古語では、多く「も…か」の形をとる。「だれかと思ったら、君だったの―」「なかなかやるじゃない―」
「浅緑糸よりかけて白露を珠 (たま) にもぬける春の柳―」〈古今・春上〉
7 引用した句の意味やある事実を確かめ、自分自身に言い聞かせる意を表す。「急がば回れ―」「そろそろ寝るとする―」
1 (「…か…か」または「…か…」の形で)いくつかの事物を列挙し、その一つ、または一部を選ぶ意を表す。「午後からは雨―雪になるでしょう」
「都へのぼって、北野―、祇園―へ参ったとみえて」〈虎明狂・目近籠骨〉
2 (「…かどうか」「…か否か」の形で)疑いの意を表す。「公約が実現される―どう―」「資格がある―否―が問題だ」
3 (「…か…ないかのうちに」の形で)ある動作と同時に、または、引き続いて、別の動作の行われる意を表す。「横になる―ならない―のうちに、もういびきをかいている」
4 (「…か何か」「…かどこか」「…か誰か」の形で)最初の「か」の上にある語と類似・同類のものである意を表す。「ライター―何―火をつける物を貸して下さい」「喫茶店―どこ―で話をしませんか」
1 文中にあって係りとなり、文末の活用語を連体形で結ぶ。
2 文末用法。
1 そのことに従事している人であることを表す。「咄 (はなし) ―」「革命―」「芸術―」「起業―」
2 そうした性向の強い人、また、そういう状態にいる人であることを表す。「愛妻―」「情熱―」「努力―」「好事―」「財産―」
⇒わ
医学で、骨の丸みをおびた突出部。「大腿骨外側― (だいたいこつがいそくか) 」