1. 五十音図カ行の第1音。軟口蓋の無声破裂子音[k]と母音[a]とから成る音節。[ka]

  1. 平仮名「か」は「加」の草体。片仮名「カ」は「加」の偏。

[補説]歴史的仮名遣いの合拗音「くゎ」は現代仮名遣いでは「か」と書く。「くゎじ(火事)」は「かじ」、「くゎがく(科学)」は「かがく」など。
[名]影響を他に及ぼすこと。
    1. 「恵を施し、道を正しくせば、その―遠く流れん事を知らざるなり」〈徒然・一七一〉

[接尾]主として漢語に付いて、そのような物や事、状態に変える、または変わるという意を表す。「映画化」「合理化」「近代化」

古代中国で使われた武器。ほこ。

  1. 火曜日。

  1. 五行 (ごぎょう) の第二位。方位では南、季節では夏、五星では火星、十干では丙 (ひのえ) ・丁 (ひのと) に配する。

  1. 良い悪いの二段階評価で合格を示す。「栄養可」

  1. 《「可能」の略》よいとして許すこと。「分売も可」

  1. 成績などの段階を示す語。優、良の次。学校の成績評価では、及第を認められるものの最下位。

  1. 化学で、元素・基の原子価イオン電荷の価数や、アルコールに含まれる水酸基の数を表す。「二価の基」「多価アルコール」

  1. 数学で、変数の各値についての関数の値の数を表す。「一価関数」

[名]
  1. (梵)phalaの訳》仏語。

    1. ㋐原因から生じた結果。⇔

    2. ㋑過去の行為から生じた結果。報い。⇔

    3. ㋒仏道修行によって得た悟りの境地。

  1. 木の実。くだもの。

[接尾]助数詞。くだものを数えるのに用いる。「柿 (かき) 一果」
  1. 物事を区分した、その一つ。学問・教育の場で系統別に分類したもの。「英文科の学生」

  1. 生物分類学上の基本階級の一。目 (もく) の下位で、いくつかのの集合からなるが、1属で1科を形成する場合もある。

  1. かおり。におい。現代では、良いにおいをさすことが多い。「磯の香」「湯の佳漂う温泉街」

  1. 美しい色つや。光沢。

    1. 「榊葉 (さかきば) の―をかうばしみ」〈宇津保・嵯峨院〉

殷 (いん) 以前にあった中国最古の王朝。始祖は禹 (う) 。紀元前15世紀ごろの桀 (けつ) 王が暴政を行ったため、殷の湯 (とう) 王に滅ぼされたという。
五胡十六国の一。大夏のこと。
中国の時代に北西部のタングート族が建てた国。西夏 (せいか) 。

華やかなこと。はでなこと。

双翅 (そうし) 目カ科の昆虫の総称。体や脚は細く、翅 (はね) も細くて2枚あり、吻 (ふん) が発達し針状。飛ぶときは毎秒2000回以上も翅を動かすため、羽音の周波数は高い。雌は人畜を刺し血を吸う。水面に産みつけた卵からかえった幼虫は水中にすみ、ぼうふらとよばれる。さなぎは勾玉 (まがたま) 形をしていて、鬼ぼうふらとよばれる。主に夏に成虫になる。イエカハマダラカヤブカなど種類が多く、アカイエカ日本脳炎を、ハマダラカマラリアを媒介する。 夏》「叩かれて昼の―を吐く木魚かな/漱石

シカの古名。

「妻恋に―鳴く山辺の秋萩は露霜寒み盛り過ぎ行く」〈・一六〇〇〉

災い。ふしあわせ。「禍を転じて福となす」⇔

瓜を輪切りにした形に似た文様または紋所。一説に、蜂の巣の形ともいう。窠の紋。木瓜 (もっこう) 。

  1. 人数または勢力の少ないこと。⇔

    1. 「―は遂に衆の敵ではなかった」〈芥川・老いたる素戔嗚尊〉

  1. 配偶者のない人。やもめ。「寡を守る」

漢詩の一体。もとは歌謡形式の楽府 (がふ) で、のちには「長恨歌」のように、古詩でも作られた。

古代の革帯 (かくたい) ・石帯の表面に配列されている飾り金具。金属または玉石製。

  1. 事務機構の小区分。多く局・部の下にあり、係の上にある。「人事異動で課が変わる」「資材課」

  1. 教科書などの内容のひと区切り。単元より小さい単位。「前の課を復習する」「第一課」

[代]

  1. (多く「の」「は」を伴って用いる)遠称の指示代名詞。あれ。かれ。

    1. 「兎追いし―の山」〈文部省唱歌・故郷〉

    2. 「―の児ろと寝ずやなりなむはだすすき浦野の山に月 (つく) 片寄るも」〈・三五六五〉
  1. 「何」と対になって、並列される事物を漠然とさす。「なんとか彼とか不平を並べたてる」「何や彼やとうるさい」

[名・形動]よいこと。すぐれていること。美しいこと。また、そのさま。「味すこぶる佳なり」「夕方の景色もまた佳である」
[副](主に「かく」と対比した形で用いられ)あのように。
  • 「上つ瀬に生ふる玉藻は下つ瀬に流れ触らばふ玉藻なす―寄りかく寄り」〈・一九四〉
[副助]種々の語に付く。
  1. (疑問語に付いて、または「…とか」の形で)不確かな意を表す。「どこかで会った」「彼も来るとか言っていた」

  1. 疑いの気持ちで推定する意を表す。「心なしか顔色がさえないようだ」「気のせいか彼女のひとみがぬれているように思われる」

  1. (「かもしれない」「かもわからない」の形で、または「かも」の形で終助詞のように用いて)不確かな断定を表す。「急げば間に合うかもしれない」「やってはみるが、だめかもわからないからね」

[終助]文末にある種々の語に付く。
  1. 質問や疑問の意を表す。「君も行きますか」

  1. 反語の意を表す。「いいかげんな意見にどうして賛成できようか」

  1. 難詰・反駁 (はんばく) の意を表す。「そんなこと知るものか」

  1. 勧誘・依頼の意を表す。「そろそろ行こうか」「手伝っていただけませんか」

  1. (多く「…ないか」の形で)命令の意を表す。「はやく歩かないか」「よさないか」

  1. 驚きや感動の気持ちを表す。古語では、多く「も…か」の形をとる。「だれかと思ったら、君だったのか」「なかなかやるじゃないか」

    1. 「浅緑糸よりかけて白露を珠 (たま) にもぬける春の柳―」〈古今・春上〉

  1. 引用した句の意味やある事実を確かめ、自分自身に言い聞かせる意を表す。「急がば回れか」「そろそろ寝るとするか」

[並助]
  1. (「…か…か」または「…か…」の形で)いくつかの事物を列挙し、その一つ、または一部を選ぶ意を表す。「午後からは雨か雪になるでしょう」

    1. 「都へのぼって、北野―、祇園―へ参ったとみえて」〈虎明狂・目近籠骨〉

  1. (「…かどうか」「…か否か」の形で)疑いの意を表す。「公約が実現されるかどうか」「資格があるか否かが問題だ」

  1. (「…か…ないかのうちに」の形で)ある動作と同時に、または、引き続いて、別の動作の行われる意を表す。「横になるかならないかのうちに、もういびきをかいている」

  1. (「…か何か」「…かどこか」「…か誰か」の形で)最初の「か」の上にある語と類似・同類のものである意を表す。「ライターか何か火をつける物を貸して下さい」「喫茶店かどこかで話をしませんか」

[係助]体言・活用語の連体形・連用形、副詞、助詞などに付く。上代では活用語の已然形にも付く。
  1. 文中にあって係りとなり、文末の活用語を連体形で結ぶ。

    1. ㋐疑問を表す。

      「かかる道はいかで―いまする」〈伊勢・九〉

    2. ㋑反語を表す。

      「桃李 (たうり) もの言はねば、たれとともに―昔を語らむ」〈徒然・二五〉

  1. 文末用法。

    1. ㋐疑問を表す。

      「石見 (いはみ) のや高角山の木の間よりわが振る袖を妹 (いも) 見つらむ―」〈・一三二〉

    2. ㋑反語を表す。

      「心なき鳥にそありけるほととぎす物思ふ時に鳴くべきもの―」〈・三七八四〉

    3. ㋒(「(も)…ぬか」「(も)…ぬかも」の形で)願望の意を表す。…てくれないものかなあ。

      「わが命も常にあらぬ―昔見し象 (きさ) の小川を行きて見むため」〈・三三二〉

[補説]の「か」は、係助詞「や」と違って疑問語を含む文にも用いられる。中世後半になり、係り結びが行われなくなるとともに両者とも本来の性質を失い用いられなくなり、「か」は副助詞、さらに江戸時代以降は並立助詞としての用法も一般化する。また、「か」は「や」の衰退に伴ってその文末用法を拡大し、現代の終助詞としての用法に引き継がれている。
[接頭]主として形容詞に付いて、意味を強め、語調を整える。「か弱い」「か細い」「か黒い」
[接頭]化学で、標準となるものの原子価で表されているよりも、多い割合で元素が結合していることを示す。「過酸化物」「過塩素酸」「過マンガン酸カリウム」
[接尾]状態・性質を表す語または語素に付いて、そのような状態・性質であることを表す。多く、さらにその下に「に」または「だ(なり)」を伴って、副詞または形容動詞として用いられる。「さだか」「しずか」「のどか」「いささか」
[接尾]名詞に付いて、そういう状態のもとにある、その中でのことである意を表す。「戦時下」「意識下」
[接尾]助数詞。数を表す和語に付いて、日数を数えるのに用いる。「十日」「三日三晩」「二月七日に雪が降った」
  • 「いま幾 (いく) ―ありて若菜摘みてむ」〈古今・春上〉
[接尾]名詞に付く。
  1. そのことに従事している人であることを表す。「咄 (はなし) 家」「革命家」「芸術家」「起業家」

  1. そうした性向の強い人、また、そういう状態にいる人であることを表す。「愛妻家」「情熱家」「努力家」「好事家」「財産家」

[接尾]助数詞。数を表す漢語に付いて、一人が肩に担える物の量を単位として数えるのに用いる。「稲三荷」
[接尾]助数詞。数を表す漢語に付いてものを数えるのに用いる。「三―月」「五―条」「数―所」
[補説]「箇」の略体「个」を「ケ」と略したところから、「三ヶ月」のようにも書く。この「ケ(ヶ)」は、「介」から出たかたかなの「ケ」と同形になっているが、起源は異なる。
[語素]《「が」とも》名詞または動詞の連用形に付いて、場所の意を表す。「奥処」「山処 (やまが) 」「すみ処」「隠れ処 (かくれが) 」