1. 五十音図タ行の第1音。歯茎の無声破裂子音[t]と母音[a]とからなる音節。[ta]

  1. 平仮名「た」は「太」の草体から。片仮名「タ」は「多」の初3画。

《「て(手)」の交替形》て。多く、他の語の上に付いて複合語をつくる。「手枕」「手折る」「手なごころ」

  1. 示されたもの以外のもの。ほか。「他は推して知るべし」「他チーム」

  1. 自分以外の人。ほかの人。他人。「他の迷惑を顧みない」

  1. ほかの場所。よそ。「住所を他に移す」

耕して稲などを栽培する土地。ふつうは水を引き水稲を栽培する水田をさす。畑に対していう。たんぼ。「田を打つ」

  1. 多いこと。また、多いもの。

  1. 勝ること。重んじること。

あた(咫)」に同じ。「八 (や) 咫烏 (がらす) 」

ため。多く格助詞「に」または「の」を伴って用いる。

「竜 (たつ) の馬 (ま) を我 (あれ) は求めむあをによし奈良の都に来む人の―に」〈・八〇八〉

[代]不定称の人代名詞。だれ。たれ。→誰 (た) が
  • 「―にかも依らむ神の宮人」〈・下・歌謡〉
[助動][たろ|○|た|た|たら|○]《助動詞「たり」の連体形「たる」の音変化》活用語の連用形に付く。連用形が撥音便、およびガ行がイ音便となる場合には連濁で「だ」となる。
  1. 動作・作用が過去に行われた意を表す。「昨日出張から帰ってき

    1. 「時きぬとふる里さして帰る雁 (かり) こぞき道へまたむかふなり」〈為忠集〉

  1. 動作・作用の完了を表す。「原稿をやっと書いよ」

    1. 「先陣が橋を引いぞ、あやまちすなと、どよみけれども」〈平家・四〉

  1. 実現していない動作・状態を仮に実現したと考えていう意を表す。「話が出時点で考えよう」「今度会っとき話すよ」

  1. 動作・作用の結果が存続している意を表す。…ている。…てある。「割れガラス窓から風が吹き込む」

    1. 「アル犬肉 (ししむら) ヲ含ンデ川ヲ渡ルニ、ソノ川ノ真ン中デ含ン肉ノ影ガ水ノ底ニ映ッヲ見レバ」〈天草本伊曽保・犬が肉を含んだ事〉

  1. 動作・存在の確認の意を表す。「あれ、君はそこにいの」「坊やは今年いくつだっ

  1. 命令の意を表す。「さあ、どんどん歩い、歩い

  1. 決意を表す。「もうやめ」「よし、その品買っ

  1. (「…たらどうか」「…たらいかがでしょうか」などの形で)助言したり提案したり勧誘したりする場合に用いられる。「この件は継続審議ということにしたらいかがでしょうか」

[補説]4は連体形の用法。567は、終止形の文末における用法。仮定形「たら」は、多く「ば」を伴わないで「雨が降ったら中止だ」などと使われ、「遅いからもう帰ったら」のように文末に用いられて8の意を表す。
[係助]係助詞「は」が直前の字音語の入声音 (にっしょうおん) ツ・チと融合して音変化したもの。室町時代を中心に能・狂言・平曲などに行われたが、本文表記は「は」のままであることが多い。→[助詞]
  • 「今日は(こんにった)瓜畑へ見廻うてようすを見うと存ずる」〈虎寛狂・瓜盗人
[接頭]動詞・形容詞・副詞などに付いて、語調を整える。「たばかる」「たやすい」「たゆらに」

たい