[名]
  1. 上代、男女の別なく、兄弟または姉妹関係にある者のうち年少の者。おとうと。また、いもうと。⇔兄 (え) 

    1. 「其の—木花之佐久夜毘売 (このはなのさくやびめ) を留めて」〈・上〉

  1. 末の子。おとご。

    1. 「姉が手を引き、—は抱く」〈浄・油地獄

  1. 狂言面の一。不器量な若い女の面。乙御前 (おとごぜ) 。おたふく。おかめ。

[接頭]名詞に付いて、
  1. 年下の、年が若い、末の、などの意を表す。「—おじ(弟叔父)」「—ご(弟子)」

  1. 年若く美しい意を表す。「—たなばた(弟棚機)」「—たちばなひめ(弟橘媛)」

  1. 物の振動によって生じた音波を、聴覚器官が感じとったもの。また、音波。人間の耳に聞こえるのは、振動数が毎秒約16〜2万ヘルツの音波

  1. うわさ。評判。「—に聞こえた名勝」→音 (おと) に聞く

  1. 鳥獣の声。

    1. 「うぐひすの—聞くなへに梅の花」〈・八四一〉

  1. 訪れ。便り。音沙汰。

    1. 「年越ゆるまで—もせず」〈竹取

おち(遠)」の音変化。

大宮の—つ端手 (はたで) 」〈・下〉

[補説]現代語の「おととし(一昨年)」「おととい(一昨日)」の「おと」もこの語にもとづき、時間的に遠いことの意を表す。
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2023年12月