[副助](名詞、名詞的な語、活用語の連体形などに付く)
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1 多く、数量を表す語や、「いか(如何)」「どれ」などの語に付いて、おおよその分量・程度を表す。…くらい。「一週間—旅行する」「どれ—眠ったろうか」
「五丁—も往 (い) たら」〈滑・浮世床・初〉
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2 ある事柄をあげることによって、動作や状態の程度を表す。…くらい。「二人は驚く—似ている」
「ワガ母—ノ慳貪 (けんどん) 第一ナ者ワ世ニアルマジイ」〈天草本伊曽保・母と子〉
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3 打消しの意を表す語と呼応して、程度を比較する基準を表す。…くらい。「きのう—暑くはない」「彼—正直な人はいない」
「東国の武士—恐ろしかりけるものはなし」〈平家・九〉
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4 (多く「…ば…ほど」の形で)一方の程度が高まるのに比例して、他方の事柄・状態が一層高まる意を表す。…につれて一層。「読めば読む—面白くなる」
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5 限度を表す。…だけ。
「ほしい—飲みて」〈四河入海・二五〉
[補説]名詞「ほど(程)」から転じたもので、中世以降になって
助詞として用いられるようになった。
2は多く、
動作や
状態の
程度がはなはだしいことを表す。→
ほどに[連語]