［動ラ五（四）］
１ ある人・物やある所に向かって近づく。近寄る。「彼女のそばに—・る」「たき火の近くに—・る」
３ ある所へ向かう途中で、他の所を訪れる。立ち寄る。「出社前に得意先に—・る」「帰りに飲みに—・る」
５ （「倚る」「凭る」とも書く）もたれかかる。「縁側の柱に—・って庭を見る」
６ 数が加わる。多くなる。重なる。「しわが—・る」「年が—・る」
７ 考えがそこに至りつく。思い及ぶ。「思いも—・らない大事件」
10 気持ちが傾く。
「今更に何をか思はむうちなびき心は君に—・りにしものを」〈万・五〇五〉
11 なびき従う。服する。
「人の言に—・りて、いかなる名をくたさまし」〈源・夕霧〉
出典：青空文庫
･･･揉んで、甚太夫の側へ寄ると、「一そ恩地の屋敷の外へ参って居りまし･･･ 芥川竜之介「或敵打の話」
･･･もとや口もとは、側へ寄るまでもなくよく見えた。そうしてそれはどう･･･ 芥川竜之介「西郷隆盛」
･･･と農場の若い者などが寄ると戯談を言い合った。女房と言うのは体のが･･･ 有島武郎「カインの末裔」
