ゆさんがんすい【遊山翫水】
野山や水辺で遊ぶこと。「友を誘ひて—に出でたるついでに」〈色道大鏡・四〉
ゆだんたいてき【油断大敵】
注意を少しでも怠れば、思わぬ失敗を招くから、十分に気をつけるべきであるという戒め。▽「油断」は気をゆるめること。油断は大失敗を招くから、どんなものより恐るべき敵として気をつけよ、という意。
よいんじょうじょう【余韻嫋嫋】
音が鳴りやんでも、なお、かすかに残る響き。また、その音が細く長く続く様子。詩や文章の言外の趣や、事が終わったあとの情緒あふれる風情にもたとえる。▽「嫋嫋」は音声の細く長く続くさま。「韻」は「音」とも書く。
よういしゅうとう【用意周到】
心遣いが隅々まで行き届いて、準備に手抜かりがないさま。
ようかいへんげ【妖怪変化】
人知を超えた不思議な現象を引き起こす化け物。▽「妖怪」「変化」は、ともに化け物のこと。
ようかんきてん【用管窺天】
視野が狭く、見識がないこと。細い管を通して空をのぞくという意。
ようかんさんじょう【陽関三畳】
別れの歌の陽関の曲の第四句を、三度繰り返して歌うこと。一説に、第二句以下の三句を二度繰り返して歌うこと。▽「陽関」は「陽関曲」。中国唐の詩人、王維おういの「元二げんじの安西あんせいに使つかいするを送おくる」(詩)の別名。送別詩の名作。「畳」は繰り返すこと。
ようがいけんご【要害堅固】
険しい地形に陣を敷き、外敵に対する備えの固いさま。▽「要害」は険しい地形で、敵の攻撃を防ぐのに便利な地をいう。また、そのようなとりで。
ようきゅうすいちょう【羊裘垂釣】
羊のかわごろもを身につけ、釣り糸をたれること。隠者の形容。▽「裘」はかわごろも、「釣」は釣り針の意。「羊裘ようきゅう釣ちょうを垂たる」と訓読する。
ようこうしゃぞう【用行舎蔵】
出処進退の時機をわきまえていること。また、出処進退が時宜にかなっていること。君主に任用されれば、世に出て能力を発揮し、見捨てられれば、世間から身を隠し、静かに暮らすこと。▽「舎」は「捨」に同じで捨てる意。「蔵」は隠れる意。「用もちいらるれば行おこない舎すてらるれば蔵かくる」と訓読する。「舎」は「捨」とも書く。