かいしんけんせい【開心見誠】
胸襟を開いて、誠意をもって人に接すること。また、心の底を打ち明けること。▽「開心」は心の中を開くこと。「見誠」は誠意をあらわすこと。「見」はあらわす、示す意。「心こころを開ひらいて誠まことを見あらわす」と訓読する。
がりょうてんせい【画竜点睛】
物事を完成するために、最後に加える大切な仕上げのたとえ。また、物事の最も肝要なところのたとえ。文章や話などで肝心なところに手を入れて、全体をいっそう引き立てるたとえ。▽「睛」はひとみ・目玉。転じて、物事の大切なところの意。一般には「画竜点睛を欠く」と用いることが多く、この場合は最後の仕上げが不十分で、肝心なところが欠けているため精彩がないことをいう。「竜りょうを画えがいて睛ひとみを点ず」と訓読する。「竜」は「りゅう」とも読む。
きしかいせい【起死回生】
死にかかった人を生き返らす意。医術のすぐれて高いことの形容。転じて、崩壊や敗北などの危機に直面した状態を、一気によい方向に立て直すこと。絶望的な状況を立て直し、一挙に勢いを盛り返すこと。▽「起死」「回生」はともに、死にかかった人を生き返らせること。「回生起死かいせいきし」ともいう。
きゅうねんるいせい【窮年累世】
自分の一生から孫子の代までも。▽「窮年」は人の一生涯。「累世」は子々孫々の意。「年としを窮きわめ世よを累かさぬ」と訓読する。
きょうけいのせい【薑桂之性】
年老いてますます剛直なことのたとえ。また、特有の性質は簡単には変わらないたとえ。▽「薑」はしょうが。「桂」は肉桂にっけい(にっき)。ともに古くなってもその辛さを失わず、辛さを増すことからいう。
きょくがくあせい【曲学阿世】
学問の真理にそむいて時代の好みにおもねり、世間に気に入られるような説を唱えること。真理を曲げて、世間や時勢に迎合する言動をすること。▽「曲学」は真理を曲げた正道によらない学問。「阿世」は世におもねる意。「阿」はへつらいおもねる意。「阿世曲学あせいきょくがく」ともいう。
けんがそうせい【犬牙相制】
国境が複雑に入り組んだ国同士が互いに牽制し合うこと。
けんけんしせい【見賢思斉】
賢人を見ては自分もそのような人になりたいと思うこと。▽「斉」は等しいこと。一般に「賢けんを見みては斉ひとしからんことを思おもう」と訓読を用いる。
けんりょうほうせい【賢良方正】
賢く善良で行いが正しいこと。また、その人。また、漢唐以降の官吏登用試験の科目の名。▽「賢良」は賢く善良なこと。「方正」は行いが正しいこと。
げきだくようせい【激濁揚清】
清らかなもの、善なるものを揚げて、にごったもの、不正なものを取り除くことのたとえ。