いってんしかい【一天四海】
天下のすべて、全世界の意。▽「一天」は天の下すべて、一つの天下、天下全体。「四海」は四方の海の意。転じて、天下・全世界の意。
いみしんちょう【意味深長】
人の言動や詩文などの表現に、非常に深い趣や含蓄のあるさま。また、表現の表面にあらわれた意味のほかに、別の意味が含まれているさま。後者は俗に略して「意味深いみしん」ともいう。▽「深長」は奥深くて含蓄のあるさま。
げんこういっち【言行一致】
言葉に出したことと、その行動が同じであること。▽「言行」は口でいう内容と実際の行為。
しゅうがいけいちゅう【秀外恵中】
風姿が立派で美しく、内に高い知性を備えていること。▽「外」「中」は外形・内心の意。「秀」はひいでている、立派である意。「恵」は頭の働きのさといこと。「外そとに秀ひいで中なかに恵けいあり」と訓読する。
しょうりぞうとう【笑裏蔵刀】
表向きは柔和でありながら、心の底は陰険そのものであったりすること。表向きの笑いの中に刀を隠しもっている意から。▽「笑裏」は笑いの内側。「笑裏しょうりに刀とうを蔵ぞうす」と訓読する。
しんちんたいしゃ【新陳代謝】
古いものがだんだんなくなって、新しいものに入れ代わること。また、生物が生活の持続のために、体内に必要なものを取り入れ、不必要なものを体外に排出する作用をいう。組織の若返り。▽「陳」は古の意。「代謝」は代わり来たり辞し去る意で、新しいものが来て交代し、古いものが辞し去ること。「謝」は衰える、しぼむ意。また、去の意。
せいどくようこう【聖読庸行】
立派な内容の書物を読んでいながら、いざ行動するとなると、平凡であること。▽「聖読」は聖人が書を読むこと。「庸」は平凡なこと。
ぞくもうりり【属毛離裏】
親と子の関係の深いこと。▽「属」は付属する、つながる意。「毛」はからだの表面にあることから、陽の存在を意味して父親のこと。「離」は着く意。「裏」は血肉・母胎を意味し母親のこと。子が父親を手本とし、母親に愛育されて成長することをいう。また、子が父親の気を受け継ぎ、母親の胎内を経て生まれ出ることをいい、血肉のつながりが深いことをいう。
ちへいてんせい【地平天成】
世の中が平穏で、天地が治まること。▽「地平」は地の変動がなく、世の中が平穏に治まること。「天成」は天の運行が順調で、万物が栄えることをいう。▽「地ち平たいらかに天てん成なる」と訓読する。「内平外成ないへいがいせい」とともに、年号の「平成」の出典とされる語。
てっしんせきちょう【鉄心石腸】
意志が鉄や石のように堅くて、容易には動かせないこと。強く堅い精神や意志のたとえ。▽「心」「腸」は心臓や腸などの内臓で、心や意志のたとえ。