たいざんふくん【泰山府君】
中国の泰山の神。道教で人の寿命・福禄ふくろくをつかさどる神とされる。仏教と習合し十王の一人に数えられ、閻魔えんま王の太子とも、その書記ともいう。▽「府君」はここでは神の名。日本では素戔鳴尊すさのおのみことと同一視されて、陰陽家おんみょうかでまつられる。「泰」は「太」とも書く。「府」は「ぶ」とも読む。
たいざんほくと【泰山北斗】
泰山と北斗星のこと。その道で大家として仰ぎ尊ばれる人。また、学問・芸術などある分野の権威・第一人者のたとえ。略して「泰斗」という。▽「泰山」は中国山東省にある名山。「北斗」は北斗七星で、ともにだれもが仰ぎ見る存在であることから。「泰」は「太」とも書く。
たいざんめいどう【大山鳴動】
騒ぎだけ大きくて、結果は意外に小さいことのたとえ。▽ふつう「大山鳴動して鼠ねずみ一匹」として使われる。「大」は「太」「泰」とも書く。
たいしつかいぜん【体質改善】
からだの性質の悪いところを改めて、よくすること。また、企業・組織などが抱えている欠陥や問題点などを取り除き、健全な状態に改めること。
たいしゅうしゃかい【大衆社会】
政治・経済・社会・文化のあらゆる領域で、大衆が重要な役割を果たす社会。特徴は、技術的合理性、役割の専門化、人間関係の非人格化、人口の集中化、またその反面の、孤独、個性喪失などである。
たいしょうかやく【対症下薬】
病状に応じて薬を処方すること。問題点を確認したうえで、有効な解決方法を講ずることのたとえ。▽「対症」は病気の種々の症状に応ずる意。「下薬」は薬を与えること。「症しょうに対たいして薬くすりを下くだす」と訓読する。
たいしょうりょうほう【対症療法】
激痛に鎮痛剤を用いるなど、患者の表面にあらわれた症状に対応した治療法のこと。また、その場しのぎの処置のこと。
たいしょこうしょ【大所高所】
個々の細部にとらわれない大きな観点のこと。偏見や私情を捨てた広い視野をいう。▽「大所」は大きな立場。
たいしょちゃくぼく【大処着墨】
大事なところから墨をつける意。絵や文章を書くに当たって、まず最も大事なところを押さえてから筆をおろすこと。最も大切なポイントを押さえて物事を行うたとえ。▽「大処たいしょより墨すみを着つく」と訓読する。
たいじゅしょうぐん【大樹将軍】
《「後漢書」馮異(ひょうい)伝から。後漢の馮異という将軍は、諸将が功績を誇るときも、一人大樹の下に引っ込んで功を誇らなかったという故事による》将軍、または征夷大将軍の異称。