じんいとうた【人為淘汰】
人工的に生物の品種改良を行い、その形質を一定の方向に変化させ、目的にかなった型の固体だけを選び残していくこと。▽「人為」は自然のままでなく、人間の手を加えること。「淘汰」はより分ける、よいものを取り、悪いものを捨てること。
じんこうちゅうみつ【人口稠密】
人や家屋が、すき間なく集まっていること。人が一か所に密集していること。
じんしゃむてき【仁者無敵】
仁徳の備わった人は、すべての人を慈しむので敵というものがいないということ。仁徳者は慈愛をもって政治を行い、人民を分け隔てなく愛するから敵対する者がいない意。▽「仁者じんしゃは敵てき無なし」と訓読する。
じんぜんじんび【尽善尽美】
欠けるものがなく、完璧かんぺきであること。美しさと立派さをきわめているさま。▽「善ぜんを尽つくし美びを尽つくす」と訓読する。
すいせいむし【酔生夢死】
何もせずに、むなしく一生を過ごすこと。生きている意味を自覚することなく、ぼんやりと無自覚に一生を送ること。酒に酔ったような、また、夢を見ているような心地で死んでいく意から。
すいとうそうき【垂頭喪気】
元気をなくしてしょげかえり、がっかりすること。▽「垂頭」は頭を低くたれること。「喪気」は元気がなくなること。「頭かしらを垂たれ気きを喪うしなう」と訓読する。
すんしんしゃくたい【寸進尺退】
少し進んで、大きく後退してしまうこと。また、得るものが少なく、失うことばかりであること。一寸(約三センチ)進んで、一尺(一寸の一〇倍)退くという意味。
すんぜんしゃくま【寸善尺魔】
この世の中には、よいことが少なく悪いことばかりが多いたとえ。また、よいことにはとかく妨げが多いこと。▽「寸善」は一寸の善で、少しばかりのよいこと。「尺魔」は一尺の悪いこと。一尺は一寸の十倍の長さで、「寸善」より「尺魔」のほうが多い意。「尺」は「せき」とも読む。
ずいはちくりゅう【随波逐流】
なんら自分の主張・考えもなく、ただ世の大勢に従うこと。波にしたがい流れを追いかけるという意から。▽「随波」は波にさからわず、波の流れのままになること。「逐流」も波の動きのままになること。「波なみに随したがい流ながれを逐おう」と訓読する。
せいうんしゅうげつ【晴雲秋月】
心に汚れがなく、澄みとおっているたとえ。▽「晴雲」は、晴れた空に浮かぶ白雲のこと。「秋月」は、秋の澄んだ空にかかる月の意。