きこくしゅうしゅう【鬼哭啾啾】
悲惨な死に方をした者の浮かばれない亡霊の泣き声が、恨めしげに響くさま。転じてものすごい気配が漂い迫りくるさま。▽「鬼哭」は浮かばれない霊魂が声を上げて泣き悲しむこと。「啾啾」はしくしくと泣く声の形容。
きしかいせい【起死回生】
死にかかった人を生き返らす意。医術のすぐれて高いことの形容。転じて、崩壊や敗北などの危機に直面した状態を、一気によい方向に立て直すこと。絶望的な状況を立て直し、一挙に勢いを盛り返すこと。▽「起死」「回生」はともに、死にかかった人を生き返らせること。「回生起死かいせいきし」ともいう。
きょうさせんどう【教唆扇動】
人を教えそそのかして、気持ちをあおりたて、実際にある行動を起こすように仕向けること。
きょしんたんかい【虚心坦懐】
心になんのわだかまりもなく、気持ちがさっぱりしていること。心にわだかまりがなく、平静に事に望むこと。また、そうしたさま。▽「虚心」は心に先入観やわだかまりがなく、ありのままを素直に受け入れることのできる心の状態。「坦懐」はわだかまりがなく、さっぱりとした心。平静な心境。
きんこんいちばん【緊褌一番】
気持ちを引き締めて事にのぞむこと。難事などを前に心を引き締めて物事に取り組むこと。難事や大勝負などの前の心構えを言ったもの。▽「緊褌」は褌ふんどしを引き締める意。「一番」は思い切って一度ほどの意。
ぎうんさいむ【疑雲猜霧】
周囲の人の疑ったりねたんだりする気持ちが、雲や霧がかかったように晴れないさま。
くうちゅうのろうかく【空中楼閣】
蜃気楼しんきろうのこと。転じて、根拠のないことがら。また、実際からかけ離れた空想的な物事。もとは、空中に現れた高殿の意。また、空中に築いた高殿の意。▽「楼閣」は高殿・高い建物。
くこうばしん【苦口婆心】
相手を気づかい、何度も教えさとすこと。▽「苦口」は厳しいいさめの言葉。口に苦いことから苦言ともいう。「婆心」は老婆のような慈愛の心。老婆心。
くんしのさんらく【君子三楽】
君子の三つの楽しみ。父母が健在で兄弟も元気なこと。言動が正しく人や天に恥じるような後ろめたい点がないこと。すぐれた人材を教育して、立派な人物にする機会をもつことの三つ。
ぐこういざん【愚公移山】
何事も根気よく努力を続ければ、最後には成功することのたとえ。