いちじりゅうこう【一時流行】
その時々の社会が好む嗜好しこうに応じた一時的な新しさのこと。
たいみひったん【大味必淡】
本当においしい食べ物は味が淡白であることから、淡白なものこそ真にすぐれており、好まれるものだということ。濃厚な味は一時的に好まれても長続きはせず、淡白な味はいつまでも好まれるという意。▽「大味」はすぐれたよい味の意。「淡」はうすい、あっさりしている意。「大味たいみ、必かならず淡あわし」と訓読する。
てんちいっし【天地一指】
この世に存在するものは、個々の違いを越えて斉一なものであるという考え。すべての対立を超えた絶対的な観点からみれば、天も地も一本の指と同じものであるという意。
どうせいいぞく【同声異俗】
人の生まれながらの性質・素質は同じだが、環境や教育といった後天的な要素によって、人物に差が生じること。赤子の泣き声はだれでも同じで変わりないようだが、成長すると風俗や習慣を異にするようになるという意から。教育の重要性を訴える言葉。▽「俗」は風習・習慣。
なむさんぼう【南無三宝】
仏に帰依きえを誓って、救いを求めること。また、突然起こったことに驚いたり、しくじったりしたときに発する言葉。「南無三なむさん」ともいう。▽前者の意は仏教語。「南無」は経典きょうてんや仏などの名の前につけて、それに対する絶対的帰依を誓う言葉。「三宝」は仏と仏の教えと教えを広める僧のことで、これを仏・法・僧という。救いを求めることから後者の意味が加わった。
はくしゅきゅうけい【白首窮経】
年を取るまで学問に励むこと。白髪頭になるまで経書を研究する意から。▽「白首」は白髪頭。転じて、老人。「窮経」は儒教の経書(基本的古典)を究めること。
ばっぽんそくげん【抜本塞源】
災いの原因になるものを、徹底的に取り除くこと。木の根を抜き、水源をふさぎ止める意から。もとは、根本を忘れて道理を乱すたとえとして用いられたが、現在では前者の意に用いられることが多い。▽「本」は木の根。「源」は水源。「本もとを抜ぬき、源みなもとを塞ふさぐ」と訓読する。