えきせいかくめい【易姓革命】
王朝の交代のこと。天子の徳がなくなれば天命が別の姓の天子に改まり変わるという中国の政治思想。▽昔の中国では、天子は天命によって決まると信じられ、天子にその徳がなくなれば天命は他の人に代わり下ると信じられており、また一王朝は同じ血統(姓)で続いていくが、王朝交代の際には王室の姓が変わることからいう。「姓せいを易かえ命めいを革あらたむ」という意。
くびぞくちょう【狗尾続貂】
劣った者がすぐれた者のあとを続けるたとえ。すぐれた者に粗悪な者が続くたとえ。もと官爵をみだりに出すのをののしる語。犬のしっぽをてんの代わりにして続ける意から。▽「狗」は犬。「貂」はてん。イタチ科の獣。毛皮が珍重され、高官はてんの尾で飾った冠をつけた。「狗」は「こう」とも読む。
しゃくしじょうぎ【杓子定規】
一定の基準や形式で、すべてを律しようとすること。また、そのために融通がきかないさま。曲がっている杓子の柄を無理に定規の代用とする意から。▽「杓子」は汁や飯などを盛ったりよそったりする道具。古くは柄が曲がっていた。
しんちんたいしゃ【新陳代謝】
古いものがだんだんなくなって、新しいものに入れ代わること。また、生物が生活の持続のために、体内に必要なものを取り入れ、不必要なものを体外に排出する作用をいう。組織の若返り。▽「陳」は古の意。「代謝」は代わり来たり辞し去る意で、新しいものが来て交代し、古いものが辞し去ること。「謝」は衰える、しぼむ意。また、去の意。
ばくてんせきち【幕天席地】
志気が非常に盛んなこと。また、気持ちの大きいたとえ。天を屋根の代わりの幕とし、大地を座席のむしろにする意から。▽「席」はむしろ。「天てんを幕まくとし地ちを席せきとす」と訓読する。
むげいたいしょく【無芸大食】
特技や取り柄がないにもかかわらず、食べることだけは人並みであること。また、そのような人をさげすんでいう語。自分のことを謙遜けんそんしていう場合にも用いられる。▽「無芸」は芸や特技を何も身につけていないこと。「大食」はたくさん食べる人。大食い。