およ・ぶ【及ぶ】

の解説

［動バ五（四）］

1. １ 物事が続いたり広がったりして、ある所・範囲に届く。達する。「五時間に—・ぶ討論」「被害は各地に—・んだ」「議論が国際問題に—・ぶ」

1. ２ ある状態にたちいたる。「この期に—・んで、まだ決めかねている」

1. ３ 結果として、ある状態・段階になる。「実力行使に—・ぶ」

1. ４ 自分の力が届く。なしとげられる。「—・ぶ限りの努力をする」「—・ばぬ恋」

1. ５ （多く打消しの語を伴って用いる）能力・地位・実質などの程度がある基準に達する。

   1. ㋐追いつく。また、とり返しがつく。「想像も—・ばない進歩」「悔やんでも—・ばない」

   2. ㋑匹敵する。かなう。「英会話では彼に—・ぶ者がない」→及びもつかない

1. ６ （「…にはおよばない」の形で）…する必要がない。…しなくともよい。「遠慮するには—・ばない」

1. ７ 動詞の連用形に付いて、動詞の意味を強調し、その動作が最後の段階にまで到達していることを表す。「聞き—・ぶ」

1. ８ 及び腰になる。

   1. 「榊をいささか折り給ひて、少し—・びて、参らせ給ふ」〈狭衣・三〉

類語

• 達する(たっする)
• 上る(のぼる)

下接句

• 足元にも及ばない
• 言うに及ばず
• 一議に及ばず
• 駟(し)も舌に及ばず
• 疾雷(しつらい)耳を掩(おお)うに及ばず
• 過ぎたるは猶(なお)及ばざるがごとし
• 是非に及ばず

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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