《(梵)sahāの音写。忍土・堪忍土などと訳す》
1 仏語。釈迦が衆生 (しゅじょう) を救い教化する、この世界。煩悩 (ぼんのう) や苦しみの多いこの世。現世。娑婆世界。
2 刑務所・兵営などにいる人たちが、外の自由な世界をさしていう語。「娑婆の空気」「娑婆に出る」
出典:青空文庫
・・・いざ、立ちてゆかん。娑婆界を隔つる谷へ。 岩むらはこごしく、やま・・・ 芥川竜之介「河童 」
・・・も何かに懺悔せずには娑婆苦に堪えることは出来ないのかも知れない。・・・ 芥川竜之介「侏儒の言葉 」
・・・しかしこの娑婆世界には、一々泣いては泣き尽せぬほど、悲しい事が沢・・・ 芥川竜之介「俊寛 」