牛にひかせる乗用の車。主として平安時代、貴族階級を中心に使われ、身分により種類が異なった。唐車 (からぐるま) ・雨眉 (あままゆ) の車・檳榔毛 (びろうげ) の車・糸毛の車・網代車 (あじろぐるま) ・八葉 (はちよう) の車など。御所車。うしぐるま。ぎゅうしゃ。
出典:青空文庫
・・・へ返りたい、ここには牛車も通らないと云うた。あの男こそおれより仕・・・ 芥川竜之介「俊寛」
・・・そこに牛車の轍が二すじ、黒ぐろと斜めに通っていた。僕はこの深い轍・・・ 芥川竜之介「蜃気楼」
・・・だのの数寄を凝らした牛車が、のっしりとあたりの人波を抑えて、屋形・・・ 芥川竜之介「竜」