しんしんこうじゃく【心神耗弱】
精神が衰弱して、識別力が乏しくなり、自分の行為の結果についての判断能力が劣っていること。▽「心神」は心・精神。「耗弱」はすり減って弱くなること。心神喪失よりは軽い状態。
しんぼうえんりょ【深謀遠慮】
深く考えを巡らし、のちのちの遠い先のことまで見通した周到綿密な計画を立てること。また、その計画。▽「深謀」は奥深い見通しをもったはかりごと・考え。「遠慮」は、ここは将来について考え巡らす、遠く先のことをおもんぱかる、よくよく考える意。
じうはんぽ【慈烏反哺】
子が親の恩に報いて孝養を尽くすこと。親孝行のたとえ。情け深いからすが幼いときの恩を忘れず、老いた親に口移しで餌えさを与える意から。▽「慈烏」はからすの異称。からすは、幼いとき親が口移しで餌を与えてくれた恩を忘れず、成長すると親に餌を与えてその恩を返すという。「哺」は口中の食物のこと。
じがじさん【自画自賛】
自分で自分のことを褒めること。自分で描いた絵に自分で賛を書く意から。▽「賛」は絵画に書き込む詩や文章などのこと。また、詩や文章などを画面の中に記すこと。他人に書いてもらうのが通例。「賛」は「讃」とも書く。
じこむじゅん【自己矛盾】
自分自身の中で、論理や行動が食い違い、つじつまが合わなくなること。▽「矛盾」はつじつまの合わないこと。
じごうじとく【自業自得】
自分の行いの報いを自分が受けること。一般には悪い報いを受ける場合に用いる。もとは仏教の語で、自分のした善悪の行為で、みずから苦楽の結果を招き受けること。▽「業」は行為。
じごしょうだく【事後承諾】
関係者の承諾を必要とする行為を、時間的な事情などで承諾を受けずに行ったとき、事がすんだあとで、それについての承諾を受けること。
じじこくこく【時時刻刻】
その時その時。物事が引き続いて起こることにいう。また、時を追って。次第次第に。▽「刻刻」は「こっこく」とも読む。
じじつむこん【事実無根】
事実に基づいていないさま。事実であるという根拠がないさま。▽「根」は根拠の意。
じじょうまれん【事上磨錬】
実際に行動や実践を通して、知識や精神を磨くこと。明みん代の王守仁おうしゅじん(陽明ようめい)が学問の修養について、日常の行為を離れて思索する静座に対して、実際の日常の行動をこなし、これを通して修養するのが真の学問であると述べた説。▽「事上」は実際のことに当たりながらの意。「磨錬」は練り磨く意。