だいたんふてき【大胆不敵】
度胸がすわっていて、まったく恐れないこと。また、そのさま。▽「大胆」は度胸があって物事に気後れしないさま。「不敵」は恐れを知らず敵を敵とも思わない意。
だそうきょうだ【打草驚蛇】
草をたたいてその奥にいる蛇を驚かす意から、あるものを懲らしめることによって、他のものに警告するたとえ。後に、よけいなことをして、かえってつまらない災難を受けるたとえ。無用のことをしてかえって相手に警戒心を起こさせてしまうたとえ。▽「打草」は草をたたく、「驚蛇」は蛇を驚かす意。一般に「草くさを打うって蛇へびを驚おどろかす」と訓読を用いる。
ちがいほうけん【治外法権】
国際法上、他国領域の中で、その国の法律や裁判権の行使を受けない特権。転じて、ある人がある特定の事柄において、他人の支配や規則などによる拘束を受けないでいられる特殊な立場。
ちくとうぼくせつ【竹頭木屑】
役に立たないもののたとえ。また、細かなもののたとえ。転じて、つまらないものでも、何かで役に立つかもしれないから粗末にしないこと。廃物利用すること。▽「竹頭」は竹の切れはし。「木屑」は木のくず。
ちすうれいひ【知崇礼卑】
本当の知者は知識を得れば得るほど、他人に対してはへりくだって、礼を尽くすものだということ。▽「知崇」は知能が高くなることで、それによって徳も高まること。「礼卑」は礼においてはへりくだるということで、それによって人に慕われるということ。「知ち崇たかく礼れい卑ひくし」と訓読する。
ちぼのたん【遅暮之嘆】
願いもしないのに年老いていくわが身を嘆くこと。また、晩年。
ちゅうこうたいはく【抽黄対白】
美しい色を巧みに配合すること。また、美しい文章を作ること。▽「抽黄」は黄色を抜き出すこと。「対白」は白に対するということ。四六駢儷文しろくべんれいぶんという四字句と六字句を基本として対句ついくを多用した美しい文章の作成についていう。「黄こうを抽ぬきて白はくに対たいす」と訓読する。
ちゅうつうがいちょく【中通外直】
君子の心が広く、その行いはまっすぐなこと。▽「中通」は中に穴があいているさま。心に邪心のないたとえ。「外直」は外形がまっすぐなこと。ともに蓮はすの茎の形容。「中なか通つうじ外そと直なおし」と訓読する。
ちょうけいうかい【長頸烏喙】
長い頸くびととがった口先。▽「烏」はからす。このような人相をした人物はからすのように強欲・陰険で、苦労を共にすることはできても安楽を共にすることはできないという。中国春秋時代の越えつの国の范蠡はんれいが越王勾践こうせんについて言った言葉。
ちょうしんぼそ【朝秦暮楚】
ふらふらして住所が定まらず、流浪するたとえ。朝には中国の西部にある秦にいて、暮れには南部にある楚にいるということから。また、朝には秦国に頼り、暮れには楚国に頼るという、主義・主張が一定でないたとえの意味に使われることもある。▽「暮楚朝秦ぼそちょうしん」ともいう。