かちゅうぎひょう【夏虫疑氷】
見聞が狭いことのたとえ。見聞の狭い人は広い世界を理解しえないたとえ。見識の狭い人が自分の知らないことを信じようとしないこと。冬を知らない夏の虫は、冬に氷というものがあるのを信じない意から。▽見識や見聞が狭い人を卑しめていう語。「氷」は「冰」とも書く。一般に「夏虫かちゅう、氷こおりを疑うたがう」と訓読を用いる。
かちゅうのくり【火中之栗】
他人の利益のために危険をおかして、ひどい目にあうことのたとえ。
かちょうげっせき【花朝月夕】
春秋のさかりの気候のよい時のこと。陰暦二月中旬と八月中旬の春秋のさかりの時節。また、春秋の季節の楽しいひとときをいう。花の咲く春の朝と名月の照る秋の夕べ、また、それを楽しみめでる意。のちに陰暦二月十五日を花朝、八月十五日を月夕というようになった。
かちょうふうえい【花鳥諷詠】
四季の移り変わりによる自然界や人間界のあらゆる現象を、そのまま客観的にうたうべきであるとする俳句理念。▽高浜虚子たかはまきょしが提唱し、ホトトギス派の基本理念となった。「花鳥」は自然のたとえ。「諷詠」は詩歌をうたい作ること。
かちょうふうげつ【花鳥風月】
自然の美しい景色。また、自然の風物を題材とした詩歌や絵画などをたしなむ風流にもいう。