いちごいちじゅう【一伍一什】
事の始めから終わりまで。最初から最後まで全部もれなく、すべて。▽一から十までということで、すべての意。「一五一十」とも書く。
いちごうしょかん【一業所感】
仏語。人はいずれも、同一の善悪の業(ごう)ならば同一の果を得るということ。共業共果(きょうごうきょうか)。「—の身なれば、先世の芳縁も浅からずや」〈平家・三〉
いちごんほうおん【一言芳恩】
ちょっと声をかけてもらったことを忘れずに感謝すること。また、一声を賜った恩に感じてその人を主人と仰ぐこと。▽「芳恩」は人から受けた親切や恩義の敬称。ご恩・おかげの意。「言」は「げん」とも読む。
いちじさんらい【一字三礼】
敬虔けいけんな態度で写経すること。また、そのような態度で写経せよという教え。▽写経するとき、一字書写するたびに、三度仏を礼拝したことからいう。
いちじせんきん【一字千金】
一字が千金もの大きな価値がある、立派な文字や文章。
いちじつさんしゅう【一日三秋】
一日顔をあわさないだけで、三年も過ぎ去ったような気がする。それほどに相手に対する情愛のほどが強いことのたとえ。
いちじつせんしゅう【一日千秋】
非常に待ち遠しいことのたとえ。ある物事や、人が早く来てほしいと願う情が非常に強いこと。一日が千年にも長く思われる意から。▽「千秋」は千年の意。「日」は「にち」とも読む。一般には「一日千秋の思いで待つ」と用いる。もと「一日三秋」から出た語。
いちじつのちょう【一日之長】
一日早く生まれた意。少し年長であること。転じて、ほんの少し経験があり、技能などが他よりわずかにすぐれていること。自分の経験・能力・技能などを謙遜けんそんしていう語。▽「日」は「にち」とも読む。
いちじふせつ【一字不説】
仏法の真理は奥深く、言葉で言い表すことはできないし、言葉を通して得られるものでもなく、自ら体得することによってのみ悟ることができるということ。釈迦しゃかが悟り得た境地を説くにも、直接実相を説き尽くすことはできず、真理は一字も説いていないという意から。▽仏教語。「不説一字ふせついちじ」ともいう。
いちじゅういっさい【一汁一菜】
非常に粗末な食事のたとえ。汁物もおかずも一品の食事の意から。▽「菜」はおかずの意。