そうりんいっし【巣林一枝】
小さい家に満足すること。分相応の暮らしに満足すること。不必要に他の物まで求めようとせず、分相応を守るたとえ。鳥は木のたくさんある林に巣を作っても、自分で使うのは一本の枝だけであるという意から。▽「巣林」は林に巣を作ること。「一枝巣林いっしそうりん」ともいう。
たいきばんせい【大器晩成】
大きな器は完成するまでに時間がかかることから、真に偉大な人物も大成するのが遅いということ。大人物は遅れて頭角を現すということ。才能がありながら不遇である人に対する慰めの言葉としても用いる。▽「大器」は偉大な器量をもつ人。「晩成」は多くの時間を費やして成就すること。
たいげんそうご【大言壮語】
おおげさに言うこと。できそうにもないことや威勢のいいことを言うこと。また、その言葉。口では大きなことを言っても実行が伴わないこと。おおぼらを吹く。▽「壮語」は威勢のよい言葉の意。
たいぜんじじゃく【泰然自若】
落ち着いていてどんなことにも動じないさま。▽「泰然」は落ち着いて物事に動じないさま。「自若」は何に対してもあわてず、驚かず、落ち着いているさま。
たいみひったん【大味必淡】
本当においしい食べ物は味が淡白であることから、淡白なものこそ真にすぐれており、好まれるものだということ。濃厚な味は一時的に好まれても長続きはせず、淡白な味はいつまでも好まれるという意。▽「大味」はすぐれたよい味の意。「淡」はうすい、あっさりしている意。「大味たいみ、必かならず淡あわし」と訓読する。
たいわくふかい【大惑不解】
自分の迷いを自覚できない凡人は、一生かかっても真理を悟ることはできないということ。また、大いに迷い惑って、疑問がなかなか解けないこと。
だいどうしょうい【大同小異】
だいたいは同じだが、細かい点に違いのあること。似たりよったり。大差のないこと。▽「大同」はだいたい同じであること。「小異」はごくわずかな違いの意。
だんてんちょうりゅう【談天雕竜】
弁論や文章の内容が広大かつ深遠で、また巧みなこと。転じて、広大ではあっても実用には役立たない無駄な議論や行為。
ちそくあんぶん【知足安分】
高望みをせず、自分の境遇に満足すること。▽「知足」は足ることを知る意。分ぶんをわきまえて欲をかかないこと。「安分」は自分の境遇・身分に満足すること。「足たるを知しり分ぶんに安やすんず」と訓読する。
ちゅうとはんぱ【中途半端】
物事が不完全で未完成なさま。どっちつかずで徹底しないこと。