うむそうせい【有無相生】
有と無は、有があってこそ無があり、無があってこそ有があるという相対的な関係で存在すること。また、この世のものはすべて相対的な関係にあること。▽「相生」は互いに生じ合うこと。もとは、人間の価値観は要するに相対的なものであって絶対的なものではないのに、それを絶対的なものと錯覚して、万物を勝手に歪曲わいきょくして秩序立てている人間の愚かさと危うさを警告した『老子』の中の語。「有無うむ相生あいしょうず」と訓読する。
うんでいばんり【雲泥万里】
非常に大きな差異のたとえ。天と地ほどかけ離れていること。天にある雲と地にある泥では、万里もかけ離れている意から。
きかいせんばん【奇怪千万】
普通では考えられないくらい不思議なさま。また、ひどくけしからぬこと。
さいほうじょうど【西方浄土】
人間界から十万億土離れた西のかなたにあるという、煩悩ぼんのうのない世界。安寧あんねいと喜びに満ちた極楽ごくらく。
しきそくぜくう【色即是空】
現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということ。▽仏教語。「色」はこの世のすべての事物や現象。「空」は固定的な実体がなく空無であること。
しゅこうぼくしゅ【輸攻墨守】
攻める方も守る方も、智恵を尽くし、万策をもって戦うこと。名工として名高い輸しゅが攻め、智恵者の墨ぼくが守って、戦ったということから。
じうのか【時雨之化】
草木が、ほどよい時期の雨で、成長するように、君子や聖者の恵みが、万民に与えられること。有徳者や聖人の教えが、人民に広がっていくこと。
じゅうふうごう【十風五雨】
十日に一度風が吹き、五日に一度雨が降る。農業に最適な気候のこと。農作物の生育にとって順調な天候のこと。また、万事、平穏なこと。
せんしゅうばんざい【千秋万歳】
歳月の非常に長いこと。また、長寿を祝う言葉。▽「千」「万」は数の非常に多いことを示す。「秋」「歳」はともに年のこと。千年、万年の非常に長い年月の意。「万歳」は「ばんぜい」「まんざい」とも読む。
ばんじょうのきみ【万乗之君】
兵車一万台を出せる君主の意から、大国の君主、大諸侯。特に天子をいう。