うむそうせい【有無相生】
有と無は、有があってこそ無があり、無があってこそ有があるという相対的な関係で存在すること。また、この世のものはすべて相対的な関係にあること。▽「相生」は互いに生じ合うこと。もとは、人間の価値観は要するに相対的なものであって絶対的なものではないのに、それを絶対的なものと錯覚して、万物を勝手に歪曲わいきょくして秩序立てている人間の愚かさと危うさを警告した『老子』の中の語。「有無うむ相生あいしょうず」と訓読する。
えいすいふきゅう【永垂不朽】
名声や業績などが末長く伝えられ、決して滅びないこと。▽「垂」はたれる意から、後世に示し伝えること。「不朽」は名声や業績が朽ち果てない、後世まで伝わり残る意。
えかだんぴ【慧可断臂】
非常に強い決意のほどを示すこと。また、切なる求道の思いを示すこと。▽「慧可」は中国南北朝時代後期の高僧で、禅宗の第二祖。「断臂」は臂ひじ(腕)を切り落とすこと。この語は後世、画題としても有名。
えしゃじょうり【会者定離】
この世で出会った者には、必ず別れる時がくる運命にあること。この世や人生は無常であることのたとえ。▽仏教語。「定」は必ずの意。
せんきょうのぼう【遷喬之望】
出世を願うこと。
てんかいっぴん【天下一品】
世の中に並ぶものがないほどすぐれていることやもの、またそのさま。
てんかごめん【天下御免】
だれにも遠慮せずに、何かをなしてよいこと。世間的に公然と認められていること。
てんかたいへい【天下泰平】
世の中がよく治まり、穏やかな様子。また、何の心配事もなく、のんびりしているさま。▽「泰」は「太」とも書く。
まっぽうしそう【末法思想】
仏教における歴史観の一つ。釈迦しゃかの入滅にゅうめつ後、初めの五百年を正法しょうぼう、次の千年を像法ぞうぼう、そしてその後の一万年を末法まっぽうといい、末法の世には真の仏法が衰えて、世の中が混乱するという考え。各時期の長さには諸説がある。仏道修行者の危機意識を喚起するために説かれた。▽仏教語。
めいせいかくかく【名声赫赫】
世間での、よい評判が盛んなさま。▽「名声」はよい評判の意。「赫赫」は勢いが盛んなさま。「赫赫」は「かっかく」とも読む。