さいかいもくよく【斎戒沐浴】
神仏に祈ったり神聖な仕事に従事したりする前に、飲食や行動を慎み、水を浴びて心身を清めること。▽「斎戒」は物忌みをすること。神をまつるときなどに、心身を清め汚れを去ること。「沐浴」は髪やからだを洗い清めること。「沐浴斎戒もくよくさいかい」ともいう。
しぜんとうた【自然淘汰】
自然界で、生態的条件や環境などによりよく適合するものは生存を続け、そうでない劣勢のものは自然に滅びていくこと。転じて、長い間には劣悪なものは滅び、優良なものだけが自然に生き残ること。▽「淘汰」は選び分ける。悪いものを捨て、よいものを取ること。もとダーウィンが進化論の中で説いた語。
したさきさんずん【舌先三寸】
口先だけの巧みな弁舌。うわべだけのうまい言葉で、心や中身が備わっていないこと。▽「舌三寸」ともいう。
しゅしゃせんたく【取捨選択】
悪いもの、不必要なものを捨てて、よいもの、必要なものを選び取ること。取るべきものと捨てるべきものとを選択する意から。▽「取捨」はよいものを取り、悪いものを捨てること。「選択」はよりよいものを選び出すこと。
しゅつらんのほまれ【出藍之誉】
弟子が師よりもすぐれた才能をあらわすたとえ。青色の染料は藍あいから取るものだが、もとの藍の葉より青くなることからいう。▽「藍」は、たで科の一年草。「青は藍より出いでて藍よりも青し」ともいう。
しようまっせつ【枝葉末節】
主要でない部分。些細ささいな部分。本質からはずれた些末さまつなこと。▽「枝葉」は枝と葉で、幹が主要なもののたとえであるのに対して、主要でない部分のたとえ。「末節」は木の末のほうの節ふしの意で、主要でない些末な部分のたとえ。
せんなんこうかく【先難後獲】
難事を先にして利益を後回しにする意。まず人のために困難なことを行って、自分の利益になることは後回しにすること。また、はじめに難事を行えば、後でその利益を得られること。利益を得るためには、まず困難なことを行わなければならないという教え。▽「先難」は困難を先に行うこと。「後獲」は人に遅れて利益を取ること。または後に利益を得られるという意味。「難かたきを先さきにして獲うるを後あとにす」と訓読する。
ぜんじょうほうばつ【禅譲放伐】
古代中国で、王朝が交替するときの二つの方法のこと。▽「禅譲」は君主が徳の高い人物に帝位を譲ること。「放伐」は悪逆で帝位にふさわしくない君主を有徳の人物が討伐すること。太古には理想の禅譲が行われていたが、後には帝位を奪い取る際に、形ばかり禅譲の形をとることも行われた。
そうもさくよう【装模作様】
わざとらしく何かをすること。もったいぶったり見栄を張ったりすること。気取ること。▽「装」は何かのふりをする、飾ること。「模」は似せること。「作」は動作をすること。「様」は様子。
たんぼくじきん【端木辞金】
納得のいかない金は受け取らないということ。▽「端木」は孔子の弟子の子貢しこうの姓。「辞金」は金を受け取ることを辞退すること。「端木たんぼく金きんを辞じす」と訓読する。『蒙求もうぎゅう』の一句。