こうぼくしかい【槁木死灰】
身も心も生気がまったくなく、何の働きもしないたとえ。無欲で無心なさま。▽「槁木」は枯れ木。からだが枯れ木のように静止して不動なことの形容。「死灰」は燃え尽きて、火の気のない灰。心が火の気のない灰のように無心なことの形容。いずれも生気や活気のないさま。
さいかんのさんゆう【歳寒三友】
冬の寒い季節に友とすべき三つのもの。松・竹・梅。また、梅・水仙・竹。多く画題となっている。また、乱世に友とすべき山水・松竹・琴酒きんしゅをいうこともある。▽「歳寒」は冬の寒い季節。転じて、乱世や逆境のたとえ。
さいしけんぞく【妻子眷属】
妻子と親族。
さんこうすいちょう【山高水長】
山が高くそびえ、川が長く流れるさま。高潔な人の功績や徳望が崇高で、長く人に仰がれることの形容。また、人の品性が高大で高潔なことの形容に用いられることもある。▽「山高」は山がどっしり高くそびえる意で、功績や徳望の高さを人から仰がれるたとえ。「水長」は川の水が絶えることなく流れる意で、長く尽きることのないたとえ。「山やまのごとく高たかく水みずのごとく長ながし」と訓読する。
せいしほうしん【西施捧心】
病気に悩む美女の様子。また、同じ行いでも人や場合により価値に差が生まれるたとえ。▽「西施せいし心むねを捧ささぐ」と訓読する。『蒙求もうぎゅう』の一句。
せいとくたいぎょう【盛徳大業】
盛んな徳と大きな事業。▽「盛徳」は高くすぐれた徳。聖人君子の目標とされていたもの。
せんえいいこう【扇影衣香】
貴婦人たちが寄り集まる優雅な会合の様子。▽「扇影」は婦人が手にする扇子の影。「衣香」は婦人が衣装に香をたきしめてよい香りを発していたこと。身分の高い婦人たちの身にかかわるものでその会合の様子を形容したもの。
そうかくのよしみ【総角之好】
幼なじみとの付き合いのこと。小さい子どもの時分からの長く親しい交際。
そんしゃさんゆう【損者三友】
交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な(便辟べんぺき)人、誠実さのない(善柔ぜんじゅう)人、口先だけ達者な(便佞べんねい)人を友とするのは害であるということ。
ぞうじてんぱい【造次顚沛】
一瞬でも怠りなく努めること。また、わずかな時間のこと。とっさの場合。突然の一瞬。君子は、つまずいて転ぶようなわずかな時間でも、仁の道を忘れることはないという意から。