さいしけんぞく【妻子眷族】
妻や子など、家族と血縁にある親族のこと。また、一族とその従者や部下。▽「眷族」は血のつながりのあるもの。一族。また、従者や部下。「族」は「属」とも書く。
さくしのさんちょう【作史三長】
歴史書を著作・編集するのに、歴史家に必要な三つの長所。才知・学問・識見をいう。
しょうじゃひつめつ【生者必滅】
この世に生を受けた者は、必ず滅び死ぬものであるということ。人生の無常をいう。▽仏教語。「生者必滅、会者定離えしゃじょうりは世の習い」(『平家物語へいけものがたり』)のように、会者定離と対にして用いられることも多い。
しょうじょしへき【相如四壁】
司馬相如しばしょうじょは若いころ非常に生活に困り、家はただ四方の壁しかなかった故事。▽「相如」は漢代の人、司馬相如。賦ふに巧みで、のちに武帝に重用された。
じかどうちゃく【自家撞着】
同じ人の言動や文章などが前後で矛盾していること。自分で自分の言行に反することをすること。▽「自家」は自分、自分自身のこと。「撞着」は突き当たること。矛盾すること。「撞着」は「とうちゃく」「どうじゃく」とも読む。「着」は「著」とも書く。
じんちゅうほうこく【尽忠報国】
忠節を尽くし、国から受けた恩に報いること。▽「尽忠」は君主や国家に忠義・忠誠を尽くすこと。「報国」は国のために力を尽くして国の恩に報いること。中国宋そうの岳飛がくひはたいへんな忠誠心の持ち主で「尽忠報国」の四文字を背中に入れ墨をしていたと伝えられる。
せんせいせんし【先聖先師】
孔子とその高弟顔回のこと。また、孔子の尊称。さらに孔子の理想とした政治家周公と孔子のこと。▽「先聖」は昔の聖人。「先師」は聖人の教えを広めるのに大功のあった人。また、師として仰ぎ学ぶべき昔の賢人。古代の中国では、学校を建てると先聖と先師を祭る決まりになっていた。先聖・先師をだれと見なすかは、時代によって異なる。わが国では、孔子を先聖、顔回を先師の筆頭として祭ったことから、孔子と顔回の意味で解釈する。
ぜんりんゆうこう【善隣友好】
隣国と友好関係を結ぶこと。▽「善隣」は隣の家や国とよしみを結ぶこと。
そうりんいっし【巣林一枝】
小さい家に満足すること。分相応の暮らしに満足すること。不必要に他の物まで求めようとせず、分相応を守るたとえ。鳥は木のたくさんある林に巣を作っても、自分で使うのは一本の枝だけであるという意から。▽「巣林」は林に巣を作ること。「一枝巣林いっしそうりん」ともいう。
たいぎめいぶん【大義名分】
人として、また、臣として国家や君主に対して守るべき道理・本分や節義。ある行為のよりどころとなる正当な理由や道理。▽「名分」は身分などに応じて、守るべき本分。