ずいはちくりゅう【随波逐流】
なんら自分の主張・考えもなく、ただ世の大勢に従うこと。波にしたがい流れを追いかけるという意から。▽「随波」は波にさからわず、波の流れのままになること。「逐流」も波の動きのままになること。「波なみに随したがい流ながれを逐おう」と訓読する。
そうせきちんりゅう【漱石枕流】
自分の失敗を認めず、屁理屈へりくつを並べて言い逃れをすること。負け惜しみの強いこと。▽「石に漱くちすすぎ流れに枕する」と常用され、夏目漱石の雅号「漱石」の由来として有名。「枕流漱石ちんりゅうそうせき」ともいう。
むてかつりゅう【無手勝流】
戦わずに、策略で相手に勝つこと。また、その方法。また、師伝によらず、自分で勝手にきめた流儀。自分勝手にやること。また、そのやり方。自己流。無手で勝つ流儀の意から。▽「無手」は手に武器・道具などを持たないこと。剣客塚原卜伝つかはらぼくでんが渡し舟の中で、武者修行者から真剣勝負をいどまれたとき、相手を小洲に上がらせ、自分は上がらずに竿さおで船を突き放し、「戦わず勝つ、これが無手勝流だ」と言って血気の勇を戒めた逸話から。