えいかはつがい【英華発外】
内面のすぐれた精神や美しさなどが表面に表れること。もとは、人を感動させるすぐれた音楽についていった語で、内面に蓄えられたすぐれた精神が力強く外に表れ出て、美しい曲調をなすことをいう。▽「英華」は美しい花の意。ここでは内面のすぐれたもののたとえ。「発外」は外に出ること。一般に「英華えいか、外そとに発はっす(発あらわる)」と訓読を用いる。
かこうりゅうりょく【花紅柳緑】
春の美しい景色の形容。また、色とりどりの華やかな装いの形容。また、人手を加えていない自然のままの美しさのこと。花は紅に柳は緑の意。▽「柳緑花紅りゅうりょくかこう」ともいう。
しゅうかへいげつ【羞花閉月】
美人の容姿のすぐれてうるわしいこと。あまりの美しさに花を恥じらわせ、月も恥じらい隠れる意から。▽「羞」は恥じらう意。「閉月羞花へいげつしゅうか」ともいう。
しゅしんこうし【朱唇皓歯】
美人の形容。赤い唇と白い歯の意から。▽「皓」は白い意。「唇」は「脣」に同じ。
しゅんかしゅうげつ【春花秋月】
春の花と秋の月。春に咲き乱れる生き生きとした花々や、秋の夜にかかる名月の澄んだ美しさをいう。
しゅんらんしゅうぎく【春蘭秋菊】
春の蘭と秋の菊。花の時期は異なるものの、どちらもそれぞれに美しいということ。転じて、いずれもすばらしく、優劣を付けがたいことのたとえ。
しょうふうろうげつ【嘯風弄月】
風に吹かれて詩歌を口ずさみ、月を眺めること。自然の風景に親しみ、詩歌・風流を愛して楽しむことをいう。▽「嘯」はうそぶく。口をすぼめて声を長く引いて歌うこと。「弄月」は月を眺め賞すること。
じんぜんじんび【尽善尽美】
欠けるものがなく、完璧かんぺきであること。美しさと立派さをきわめているさま。▽「善ぜんを尽つくし美びを尽つくす」と訓読する。
たんしょうのうまつ【淡粧濃抹】
美しい女性の容貌ようぼうや装いのこと。▽「淡粧」は薄い化粧、「濃抹」は濃い化粧。どちらも趣があって美しいということ。「抹」は「沫」とも書き、「ばつ」とも読む。
ぶんしつひんぴん【文質彬彬】
外面の美しさと内面の質朴さが、ほどよく調和しているさま。洗練された教養や態度と、飾り気のない本性が、よく調和しているさま。▽「文」は表面の美しさ。洗練された教養や美しい態度、容貌ようぼうなどの外見。「質」は内実、実質。飾らない本性。「彬彬」はほどよくつりあっているさま。