たんせきらてい【袒裼裸裎】
衣服を脱ぎはだかになること。転じて、はなはだ無礼な振る舞いのこと。▽「袒裼」はひじをあらわす、肌脱ぎになる意。「裸裎」は身をあらわにする、はだかになる意。
だんいほうしょく【暖衣飽食】
衣食に何の不足もない生活のこと。ぜいたくな生活をすること。▽「暖衣」は暖かい衣服、「飽食」は十分な食料のこと。「暖」は「煖」とも書く。「飽食暖衣ほうしょくだんい」ともいう。
ちょういちょうかん【朝衣朝冠】
朝廷に出仕するときに着る衣服やかんむり。▽君主や臣下の公式の服装のこと。礼服。「朝衣」が衣服、「朝冠」がかんむり。
てんいむほう【天衣無縫】
物事に技巧などの形跡がなく自然なさま。天人・天女の衣には縫い目がまったくないことから、文章や詩歌がわざとらしくなく、自然に作られていて巧みなこと。また、人柄が飾り気がなく、純真で無邪気なさま、天真爛漫らんまんなことをいう。また、物事が完全無欠である形容にも用いられることがある。▽「天衣」は天人・天女の着物。「無縫」は着物に縫い目のないこと。「無縫天衣むほうてんい」ともいう。
どうほうどうたく【同袍同沢】
衣服をともにする意から、苦労を分かち合った親密な友。特に、戦友。転じて、一般に苦労をともにする親密な友人。
ばぎゅうきんきょ【馬牛襟裾】
学識のない者、礼儀知らずな者をののしっていう語。馬や牛が人の衣服を着たようなものという意から。▽「襟裾」はえりとすそ。転じて、衣服を着ること。
ひかつかいぎょく【被褐懐玉】
うわべは粗末だが、内にはすぐれた徳を備えているたとえ。すぐれた才能を表に現さず、包み隠しているたとえ。うわべは粗末な服を着ていながら、ふところに玉を隠している意から。▽「被」はまとう、「褐」は粗末な衣服の意。「懐」はふところにする意。「褐かつを被こうむり玉たまを懐いだく」と訓読する。
ふいのまじわり【布衣之交】
身分や地位などにこだわらない、心からの交わり。また、庶民同士、身分の低い者同士の付き合い。出世前の付き合い。▽「布衣」は布で作った衣服。一般庶民の着物。転じて、官位のない人の意。平民・庶民のこと。「交」は「こう」とも読む。
へいいはぼう【弊衣破帽】
破れてぼろぼろの衣服や帽子。身なりに気を使わず、粗野でむさくるしいこと。特に、旧制高校の学生が好んで身につけた蛮カラな服装。▽「弊衣」は傷み破れた衣服。「破帽」は破れてぼろぼろの帽子。「破帽弊衣はぼうへいい」ともいう。「弊」は「敝」とも書く。
へいいほうはつ【敝衣蓬髪】
破れてぼろぼろの衣服に、汚く乱れた頭髪。汚い格好。なりふりに構わないこと。▽「敝衣」は傷み破れた衣服。「蓬髪」はよもぎのように乱れた髪。「敝」は「弊」とも書く。