ここんどっぽ【古今独歩】
昔から今に至るまでで比べるものがないほどすぐれていること。▽「古今」は昔から今までの意。「独歩」は他に並ぶものがないほどすぐれていること。
しつうはったつ【四通八達】
道路や交通が四方八方に通じていること。道路網が発達して便利なこと。転じて、往来の激しくにぎやかな所をいう。▽「四通」は道路・交通が四方に通じていること。
しゅとどうき【殊塗同帰】
手段や方法は違っても、同じ目的や結論に到達すること。行く道は違っていても、同じ所に帰着する意から。▽「殊」は異なること。「塗」は「途」に同じで、途中・みち。「帰」は帰着するところ。目的。「塗みちを殊ことにして帰きを同おなじくす」と訓読する。「塗」は「途」とも書く。また、「同帰殊塗どうきしゅと」ともいう。
せきりせいき【隻履西帰】
達磨だるまが片方の草履を手に持って、西方の国に帰ったという故事。▽「隻履」は一対あるうちの一方の草履の意。「隻履せきり西にしに帰かえる」と訓読する。
ぜんとりょうえん【前途遼遠】
目的達成までの道のりや時間が、まだ長く残っているさま。今後の道のりがまだ遠くて困難なさま。▽「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のりのこと。「遼遠」ははるかに遠いさま。「遼」は道が延々と長く続いている意。
そんしゃさんゆう【損者三友】
交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な(便辟べんぺき)人、誠実さのない(善柔ぜんじゅう)人、口先だけ達者な(便佞べんねい)人を友とするのは害であるということ。
たくらくしつろ【拓落失路】
十分な地位を得られず、出世の道が絶たれること。▽「拓落」は役人などが落ちぶれるさま、不遇なさま。「失路」は出世の道を失うこと。「拓落たくらくして路みちを失うしなう」と訓読する。
ませんてっけん【磨穿鉄硯】
強い意志をもち続け、物事を達成するまで変えないこと。また、学問にたゆまず励むたとえ。鉄でできている硯すずりをすり減らして、穴をあけるほど勉強するという意から。▽「磨」は磨滅させる、すり減らす意。「穿」はうがつ、穴をあける意。「鉄硯てっけんを磨穿ませんす」と訓読する。「鉄硯磨穿てっけんません」ともいう。
むだほうべん【無駄方便】
とても役に立たないだろうと思えるものでも、時によっては何らかの役に立つこともあるということ。▽「無駄」は価値がない、役に立たない意。「方便」は目的を達成するための状況に応じた手段の意。
むみょうじょうや【無明長夜】
根本的な聡明そうめいさに欠けるため、衆生しゅじょうが煩悩にとらわれ、真理を得にくいこと。悟りの境地に達しないこと。このことを、明けることのない長い夜にたとえた。▽仏教語。「無明」は衆生を迷わせる煩悩があるために、物事の真理が見えず、仏道にくらいこと。「長夜」は長い間、長い時間にわたっての意。