なんこうふらく【難攻不落】
攻めることが困難で、なかなか陥落しないこと。転じて、こちらがいくら働きかけても、相手がなかなか自分の要望を受け入れてくれないこと。▽「難攻」は攻めにくい、攻めるのが難しい意。「不落」は陥落しないこと。
にっきょげっしょ【日居月諸】
君臣、君主とその夫人、父と母などのたとえ。また、月日が流れ去ること。▽「居」「諸」はともに句末に置いて語調を整える字。「日よ月よ」と呼び掛けている。「日」と「月」は、ともに天に輝き下界を照らしていることから、君主と夫人にたとえられる。のち、日付の月日の意味をもたせるようになった。一般に「日ひや月つきや」と訓読を用いる。
ねつがんれいてい【熱願冷諦】
熱心に願い求めることと、冷静に本質を見極めること。▽「熱願」は熱心に願うこと。また、熱烈な願い。「諦」は明らかにすること。よく見てはっきりさせること。
はがんいっしょう【破顔一笑】
にっこり笑うこと。▽「破顔」は顔をほころばせること。ほほえむこと。「一笑」はちょっと笑うこと。
はっこういちう【八紘一宇】
全世界を一つにまとめて、一家のように和合させること。第二次大戦のとき日本が国家の理念として打ち出し、海外進出を正当化するスローガンとして用いた。▽「八紘」は天地の八方の隅、地の果てまでの意。転じて、全世界の意。「宇」は家の意。
はっぷんこうき【発憤興起】
心を奮い起こして立ち上がること。気持ちを奮い立たせて、つとめ励むこと。▽「発憤」は心を奮い立たせること。「興起」は奮い起こす、立ち上がること。「憤」は「奮」とも書く。
はっぷんぼうしょく【発憤忘食】
心を奮い起こして、食事をとるのも忘れるほどに励むこと。▽「発憤」は心を奮い立たせること。「発憤はっぷんして食しょくを忘わする」と訓読する。「憤」は「奮」とも書く。
はつじんしんせい【発人深省】
人を発憤させ啓発して、物事を深く考えるようにさせること。▽「発」は啓発すること。「深省」は深くかえりみ、考えること。
はらてきけつ【爬羅剔抉】
隠れた人材を、あまねく求めて用いること。また、人の欠点や秘密をあばき出すこと。つめでかき集め、えぐり出す意から。▽「爬」はつめなどでかき寄せる、「羅」は網で鳥を残らず捕る意。「剔」「抉」はともに、そぎ取る、えぐり取る意。「爬羅」があまねく人材を求めることで、「剔抉」が悪い者を除き去る意とする説もある。
はんかんくにく【反間苦肉】
敵の間者を使って敵情を知り、敵の仲を裂く「反間の計」と、自分の身を傷つけて、相手の信頼を得て密偵行為を行う「苦肉の計」のこと。敵をあざむき仲違なかたがいさせるために、自分の身を痛めつけて見せること。また、目的達成のためのあらゆる手段のこと。苦肉之計くにくのけい反間之計はんかんのけい