ぬすびとじょうご【盗人上戸】
1 酒も甘い物も好む人。両刀遣い。 2 酒を多量に飲んでも顔やようすに酔いの現れないこと。また、その人。「当飲はげに—」〈読・八犬伝・三〉
のうちゅうのきり【嚢中之錐】
すぐれた才能をもつ人は、凡人の中に混じっていても、自然とその才能が目立ってくるということ。▽「嚢中」は袋の中。袋の中に錐きりを入れておくと、自然に袋を突き抜けて、とがった刃先が見えてくる。それと同じように、すぐれた人は自然と凡人の中から突き抜けて、その才能を現すということ。
はいえいはいせい【吠影吠声】
だれか一人が言い出すと、根拠のないことでも、世間の人の多くがさも本当のことのように軽々しく言いふらし始めるということ。
はいすいのじん【背水之陣】
切羽詰まっていて、もう一歩も後にはひけないぎりぎりの状況。また、そうした状況に身を置いて、必死に物事に取り組むこと。川を背にしたところに陣を敷き、退却できないようにして必死に戦う意から。▽「背水」は川を背にすること。
はいりゅうざんか【敗柳残花】
美人が盛りを過ぎて、容貌ようぼうが衰えたことのたとえ。また、妓女ぎじょや不貞の女性などのたとえ。▽「敗柳」は枯れた柳。「敗」はものが腐ったり枯れたりすること。「残花」は花の咲き残り。すでに色香が落ちたものをいう。中国では柳葉眉りゅうようび柳腰りゅうよう花顔かがんというように、柳や花は美人を形容するときに用いられるが、それが枯れて花がらが残った様子は、すなわち美人の容貌の衰えを示すことが多い。
はきゅうこうか【波及効果】
波紋が広がるように、徐々に広い範囲にききめが広がっていくこと。▽「波及」はだんだんに影響が広がり伝わっていくこと。「効果」はききめ、よい結果の意。
はくぶんやくれい【博文約礼】
広く学び、その知識を礼によって集約すること。広く書物を読んで見識を高め、それを礼を基準にして締めくくりをつけ、実践すること。孔子が唱えた学問の指針。▽「博文」は広く学問を修めること。「文」は書物・学問。「約」は締めくくる、まとめること。
はくりたばい【薄利多売】
一つの商品の利益を少なくして大量に売り、全体として利益が上がるようにすること。また、その商法。▽「薄利」は利益が少ないこと。
はくりょうぎょふく【白竜魚服】
《白竜が普通の魚の姿に化けて泳いでいたところを漁師に射られたという伝説を引いて、呉王が忍び歩きしようとしたのを伍子胥(ごししょ)が諫めたとした、「説苑」正諫の故事から》貴人がお忍びで外出して災難...
はじょうこうげき【波状攻撃】
寄せては返す波のように、一定の間隔をおいてあとからあとから繰り返し行われる攻撃のこと。