きゅうていたいりょ【九鼎大呂】
貴重な物や重要な地位や名声などのたとえ。▽「九鼎」は夏王朝の開祖禹王うおうが九つの州(中国全土)から献上させた銅で作った鼎かなえ。それ以来、天子の宝・象徴として伝えられた。「鼎」は三本足の釜かま。いけにえの調理具として、また祭器として用いられた。「大呂」は周王朝の大廟たいびょうに供えた大きな鐘のこと。ともにこのうえなく貴重なもののたとえ。
きゅうりゅうゆうたい【急流勇退】
官職などをいさぎよく、きっぱりと辞めること。船が急流中で勇敢にさっと引き返すように、仕事の調子のいいうちに、機を見て辞職する意から。▽「勇退」は勇敢に退くこと。また、思い切りよく地位を退くこと。
こうがだいとう【高牙大纛】
高い地位の人のしるし。
こうしゃしば【高車駟馬】
高位高官の地位にある人が乗るりっぱな車のこと。転じて、高貴な人のたとえ。
こうりょうゆうかい【亢竜有悔】
高い地位についた人、名声を得た人、また、大金持ちになった人など、栄耀栄華えいようえいがをきわめた人たちは、つつしまないと大きな失敗をして後で後悔するということ。また、それを戒めることば。
こだいもうそう【誇大妄想】
自分の地位・財産・能力などの現状を実際より過大に評価して、自分が他人よりもはるかにすぐれていると思い込むこと。▽「妄想」は根拠のない誤った判断によって作られた主観的な信念。
さいろうとうろ【豺狼当路】
悪い者たちが、わが物顔で、のさばっているさま。また、暴虐で、悪徳な人間が、重要な地位にあって権力を握っていること。
しいそさん【尸位素餐】
ある地位にありながら職責を果たさず、無駄に禄ろくをもらっていること。また、その人。「尸位」は、人がかたしろになって、神のまつられる所に就く意で、地位にあって動かない、位にありながらなんの責務も果たさないことをいう。▽「素餐」は何もしないでただ食らうこと。「素餐尸位そさんしい」ともいう。
しふくゆうひ【雌伏雄飛】
人に付き従い、低い地位に甘んじていることと、盛んに活躍すること。また、将来を期して人の下に従い、低い地位に甘んじ、やがては大いに羽ばたき活躍すること。▽「雌伏」は雌鳥が雄鳥に従い伏す意。転じて、人に付き従うこと。低い地位に辛抱していること。「雄飛」は雄鳥が飛ぶように、盛んに活躍すること。
しゅっしょしんたい【出処進退】
官職や地位にとどまっていることと、辞めて退くこと。身のふり方や身の処し方。また、世に出て仕えることと、退いて民間にあること。仕官と在野。▽「出」は世に出て仕える意。「処」は官につかずに家にいる意。「進退出処しんたいしゅっしょ」ともいう。