たきぼうよう【多岐亡羊】
分かれ道が多すぎて、逃げた羊を見失う意から、学問の道は末節にとらわれず、根本を追い求めなければ真理に到達できないということ。転じて、方針や選択肢が多すぎてどれを選んだらよいか迷うこと。
- 注記
- 「多岐」は、分かれ道の多いこと。「亡」は、逃げる。「岐き多おおくして羊ひつじを亡うしなう」と読み下す。
- 故事
- 中国戦国時代、逃げた一匹の羊を大勢で追いかけたが、道が幾筋にも分かれていたため取り逃がしたという話を聞いた思想家の楊朱ようしゅが、学問も同様であると言ったという。
- 出典
- 『列子れっし』説符せっぷ