てんいむほう【天衣無縫】
物事に技巧などの形跡がなく自然なさま。天人・天女の衣には縫い目がまったくないことから、文章や詩歌がわざとらしくなく、自然に作られていて巧みなこと。また、人柄が飾り気がなく、純真で無邪気なさま、天真爛漫らんまんなことをいう。また、物事が完全無欠である形容にも用いられることがある。▽「天衣」は天人・天女の着物。「無縫」は着物に縫い目のないこと。「無縫天衣むほうてんい」ともいう。
てんしこくしょく【天姿国色】
生まれつきの絶世の美人のこと。▽「天姿」は生まれつきの姿、天から賦与された美しい姿。「国色」は国中で一番の美人。
とうこうりゅうりょく【桃紅柳緑】
紅くれないの桃の花と、緑あざやかな柳の葉。美しくさまざまな色彩に満ちた春の景色のこと。▽「柳緑桃紅りゅうりょくとうこう」ともいう。
どぼくそうれい【土木壮麗】
庭園や建物が大きくて美しいさま。▽「土木」は家づくりのことで、ここでは庭や建物の意。「壮麗」は規模が大きく美しいさま。
はくしゃせいしょう【白砂青松】
海岸の美しい景観の形容。白い砂浜と青々とした松林の続く海岸線の意から。▽「砂」は「沙」とも書き、また、「さ」とも読む。
はちめんれいろう【八面玲瓏】
どこから見ても透き通っていて、曇りのないさま。また、心中にわだかまりがなく、清らかに澄みきっているさま。また、だれとでも円満、巧妙に付き合うことができるさま。▽「八面」はあらゆる方面、四方八方。「玲瓏」は玉のように美しく輝くさま。澄みきって美しいさま。
ひょうきぎょっこつ【氷肌玉骨】
美しい女性の形容。また、梅の花のたとえ。
びじれいく【美辞麗句】
巧みに美しく飾った言葉。うわべだけ飾った内容の乏しい、また真実味のない言葉の意。▽「辞」は言葉・言語。「麗句」は美しい語句の意。
びじんはくめい【美人薄命】
美しい人は、とかく病弱であったり、数奇な運命にもてあそばれたりして、短命な者が多いということ。▽「薄命」は不幸せの意。主に短命なことをいう。
びもくしゅうれい【眉目秀麗】
容貌ようぼうがすぐれ、たいへん美しいさま。男性に用いる語。▽「眉目」は眉まゆと目のこと。転じて、顔かたち。「秀麗」はすぐれてうるわしいさま。