いちぞくろうとう【一族郎党】
血のつながりのある者と、その従者や家来。また、家族や関係者の全員、有力者とその周りにいる利益を同じくする者をもいう。▽「郎党」は家臣の意で、「ろうどう」とも読み、また「郎等」とも書く。
けんわんちょくひつ【懸腕直筆】
筆を垂直に持ち、腕や肘ひじを机から離してあげ、さらに肘を脇わきから離して字を書くこと。書道の運筆で腕が自由に動かせる構え方。▽「懸」はかかげる意。宙に浮かせること。「直筆」は筆を垂直に立てて書くこと。
こうどうきちにち【黄道吉日】
すべてのことをするのによい日。日柄のよい日。星占いの説で、青竜・明堂など六辰りくしん(六つの星で吉の神)が当たる日をいい、何をするにも吉であるとされる。わが国の陰陽道おんようどうでもいう。▽「黄道」は地球から見て、太陽が運行するように見える軌道。「吉日」は「きちじつ」「きつじつ」「きつにち」とも読む。略して「黄道日こうどうじつ」ともいう。
しけんはっと【子建八斗】
中国六朝りくちょう時代、宋そうの謝霊運しゃれいうんが三国時代の魏ぎの曹植そうしょくの詩才を賞賛した語。天下の才能が一石いっこくあるとすれば、曹植の詩才は一人で八斗を有するという意。▽「子建」は曹植の字あざな。「斗」は容量の単位。一石は十斗。『蒙求もうぎゅう』の一句。
しっぷうどとう【疾風怒濤】
激しい風と荒れ狂う波の意。また、時代が激しく変化することの形容。▽「怒濤」は荒れ狂い逆巻く波。ドイツ語「シュトルム‐ウント‐ドラング」の訳語で、十八世紀後半ゲーテらを中心に展開された文学革新運動をいう。
しゃさいとりょう【車載斗量】
数量の非常に多いことのたとえ。また、多くあっても、すべて平凡であることのたとえ。車に載せ、ますではかる意から。▽「斗」は量器のとます・ます。「量」ははかる意。
じゅんぷうまんぱん【順風満帆】
物事がすべて順調に進行することのたとえ。追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む意から。▽「順風」は人や船が進む方向に吹く風。追い風のこと。「満帆」は帆をいっぱいに張ること。
せうんりゅうたい【世運隆替】
世の中のなりゆきが、時代が移るに従い、盛んになったり衰えたりすること。▽「世運」は時代のなりゆき、世の回り合わせ。「隆」は盛んになること。「替」はすたれる、衰えること。
たくれいふうはつ【踔厲風発】
《韓愈「柳子厚墓誌銘」から》才気にすぐれ、弁舌が鋭いこと。「—、大敵に遇いて益々壮(さかん)に」〈露伴・運命〉
てんちむよう【天地無用】
荷物の梱包の外側に記載して、荷物の上下を逆さまにすると破損する恐れがあるからしてはならないと警告することば。