いちぞくろうとう【一族郎党】
血のつながりのある者と、その従者や家来。また、家族や関係者の全員、有力者とその周りにいる利益を同じくする者をもいう。▽「郎党」は家臣の意で、「ろうどう」とも読み、また「郎等」とも書く。
えいごうかいき【永劫回帰】
宇宙は永遠に循環運動を繰り返すものであるから、人間は今の一瞬一瞬を大切に生きるべきであるとする思想。生の絶対的肯定を説くニーチェ哲学の根本思想。▽ドイツ語ewigewiederkunftの訳語。
げんぶんいっち【言文一致】
日常用いている話し言葉によって文章を書くこと。また、特に明治時代を中心に行われた文体の改革運動をいう。明治初期に文学界では二葉亭四迷ふたばていしめい、山田美妙やまだびみょう、尾崎紅葉らが小説に試み、明治末期以降に確立した。▽「言文」は話し言葉と書き言葉。口語と文語の意。
しっぷうどとう【疾風怒濤】
激しい風と荒れ狂う波の意。また、時代が激しく変化することの形容。▽「怒濤」は荒れ狂い逆巻く波。ドイツ語「シュトルム‐ウント‐ドラング」の訳語で、十八世紀後半ゲーテらを中心に展開された文学革新運動をいう。
しんきこうしん【心悸亢進】
心臓の鼓動が高まり、どきどきと激しく打つこと。運動の後や感情の動きにより、動悸どうきが高まること。
ににんさんきゃく【二人三脚】
二人が歩調を合わせ、協力して物事を成し遂げようとすることのたとえ。また、二人が並び、互いの内側の足首をひもで縛って固定し、二人合わせて三本の足で走る競技の名。
はいぶつきしゃく【廃仏毀釈】
仏教排斥のための運動のこと。仏法を廃し、釈迦しゃかの教えを放棄する意。▽「釈」は釈迦のこと。「毀」は壊す、悪口をいう意。中国では南北朝時代から宋そう代の直前までに起こった四回の廃仏令「三武一宗の法難」、日本では明治政府の神仏分離令に基づく寺社排斥運動が有名。「仏ほとけを廃はいして釈しゃくを毀そしる」と訓読する。「排仏棄釈」とも書く。
ひゃっかせいほう【百花斉放】
学問・科学・文化・芸術活動などが、自由にまた活発に行われること。いろいろな花が一斉に咲き開く意から。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百花」は種々の花、「放」は開く意で、「斉放」は一斉にそろって咲くこと。
へんぽうじきょう【変法自強】
法律や制度を変えて、自国を強くする意。▽「自強」はみずからを強くする意。清朝の末期に康有為こうゆうい梁啓超りょうけいちょうらが、制度や法の根本的改革を主張して推進した政治改革運動。「強」は「彊」とも書く。