たけぞえ‐しんいちろう【竹添進一郎】
[1841〜1917]外交官・漢学者。肥後天草の生まれ。号、井井(せいせい)。明治15年(1882)朝鮮弁理公使。甲申(こうしん)の政変に関与。のち、東大教授。著「左氏会箋(かいせん)」など。
たざき‐そううん【田崎草雲】
[1815〜1898]日本画家。帝室技芸員。名は芸(うん)。幕末には足利藩士として尊王運動に奔走したが、明治維新後は画業に専心。文人画の指導的な役割を果たした。作品に「蓬莱仙宮図」など。
たしろ‐さんき【田代三喜】
[1465〜1537]室町末期の医師。武蔵の人。号は範翁・廻翁など。後世方(ごせいほう)医学の祖。明(みん)に渡って医学を学び、帰国後は鎌倉、足利、古河と移って医療に従事。弟子に曲直瀬(まなせ)...
たじみ‐くになが【多治見国長】
[1289〜1324]鎌倉後期の武士。美濃多治見の人。土岐氏一族。通称、四郎次郎。後醍醐天皇の命で土岐頼兼とともに討幕の計に加わったが発覚し、六波羅軍に襲われて戦死。
ただ‐ゆうけい【多田裕計】
[1912〜1980]小説家・俳人。福井の生まれ。「長江(ちょうこう)デルタ」で芥川賞受賞。戦後、石田波郷(はきょう)の俳誌「鶴」に参加。俳誌「れもん」創刊、主宰。他に「アジアの砂」「芭蕉」、句...
たちばな‐そとお【橘外男】
[1894〜1959]小説家。石川の生まれ。中学退学、服役など波瀾万丈(はらんばんじょう)の若年期を経た後に作家となる。エキゾチックな題材を扱った、猟奇的な幻想小説を多く発表。「ナリン殿下への回...
たちばな‐の‐ならまろ【橘奈良麻呂】
[?〜757]奈良時代の貴族。諸兄(もろえ)の子。父の死後、藤原仲麻呂との対立から騒乱の主謀者として捕らえられ、獄死したとされる。
たちばな‐の‐はやなり【橘逸勢】
[?〜842]平安初期の官人・能書家。奈良麻呂の孫。遣唐留学生として入唐。帰国後、承和の変に連座して捕らえられ、伊豆へ流される途中没した。三筆の一人であるが、真跡と断定できるものは残っていない。
たなか‐ふじまろ【田中不二麿】
[1845〜1909]政治家。愛知の生まれ。岩倉使節団に随行して欧米の教育制度を調査。帰国後、文部大輔として学制の改革を企図した教育令を制定。のち司法卿・枢密顧問官・法相などを歴任。
たにざき‐じゅんいちろう【谷崎潤一郎】
[1886〜1965]小説家。東京の生まれ。精二の兄。第二次「新思潮」同人。「刺青(しせい)」などで永井荷風に認められ、耽美的作風に新しい境地を開く。関西移住後は、古典的な日本美に傾倒し、独自の...