[副助]
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1 疑問を表す語に付いて、不定の意を表す。「どこ—で休んでいくか」
「誰—合力ニ雇ワウ」〈天草本伊曽保・狼と狐〉
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2 「よく」「つい」などの副詞に付いて、上の語を強調する意を表す。「よく—がまんしてくれた」「つい—見たことがない」
[係助]名詞、活用語の連用形・連体形、副助詞などに付く。
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1 「ぞ」の付いた語・句を特に強く示す意を表す。
「梅の花折りかざしつつ諸人 (もろひと) の遊ぶを見れば都し—思 (も) ふ」〈万・八四三〉
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2 上代、活用語の已然形に直接付き、中古以降は、その下に接続助詞「ば」を伴ったものに付いて、理由・原因を強調して示す意を表す。…からこそ。…からか。
「我 (あ) が待ちし秋は来たりぬ妹 (いも) と我 (あれ) と何事あれ—ひも解かずあらむ」〈万・二〇三六〉
「いにしへも今も心のなければ—憂きをも知らで年をのみふる」〈
後撰・恋六〉
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3 文末用法。
㋐相手に告げ知らせる意を込めて強く断定する意を表す。…だ。…のだ。…であるぞ。
「ああしやごしや此 (こ) は嘲咲 (あざわら) ふ—」〈記・中・歌謡〉
㋑疑問の語とともに用いて、問いただす意を表す。→とぞ →もぞ
「ナゼニヲヌシワ何ヲモ知ラヌト言ウ—」〈天草本伊曽保・イソポが生涯〉
[終助]名詞、活用語の終止形、
断定の助動詞「じゃ」「だ」などに付く。
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1 自分の判断・決意を自分に言い聞かせ、念を押す意を表す。「これは弱った—」「うまくいった—」
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2 自分の考えを強く主張し、念を押す意を表す。「そうはさせない—」「努力が肝心だ—」
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3 推量の助動詞「う」「よう」、または名詞に付き、疑問の語と呼応して、反語・強調の意を表す。「そんな案をどうして承認できよう—」「国民の声を聞かずしてなんの政治家—」
[補説]「ぞ」は
本来、
清音「そ」であったといわれ、
上代から中古にかけて濁音化したという。係助詞「ぞ」が
文中にある
場合、「ぞ」を受ける
文末の活用語は、
原則として連体形で終わる(係り結びの
法則)が、中世以降、その
法則が衰え、
となった。また、
3の
用法から
が生じた。
は近世以降の
用法。なお、係助詞「ぞ」は、係助詞「こそ」よりは弱く、係助詞「なむ」よりは強く
指示する意をもつといわれる。