ちょうてんりっち【頂天立地】
独り立ちして他人には頼らないこと。独立の気概をいう。▽「頂天」は頂上・極度、「立地」は立場の意。「天てんを頂いただいて地ちに立たつ」と訓読する。
ちょうもくひじ【長目飛耳】
⇒ ひじちょうもく(飛耳長目)
ちんかたいたん【枕戈待旦】
ほこを枕まくらにして寝て、あしたを待つ意から、戦いの準備をいつも怠らないたとえ。▽「戈」はほこのこと。「旦」はあしたの意。「戈ほこを枕まくらにして旦あしたを待まつ」と訓読する。
つつうらうら【津津浦浦】
全国至る所。全国のすみずみ。▽「津」は港。「浦」は海辺や海岸のこと。至る所の港や海辺ということから。「津津」は「つづ」とも読む。
てつじゅかいか【鉄樹開花】
いつまで待っても見込みがないたとえ。また、きわめてまれなことのたとえ。また、固定していて不変と思われていたものが、実は変わることのたとえ。▽仏教語。「鉄樹」は鉄でできた木。また、広西に産し、六十年に一度、丁卯ひのとうの年にだけ花が咲くという木のこと。ありえないこと、また、めったに来るものではないことからいう。「鉄樹てつじゅ花はなを開ひらく」と訓読する。
てんちかいびゃく【天地開闢】
天と地ができた世界の始まり。世界の初め。▽「開闢」は開き分かれること。古代中国では混沌こんとんとした一物が二つに分かれて天と地となり、世界が始まったと考えられていた。
でんえんしょうぶ【田園将蕪】
人手がないために田畑に雑草が生い茂って、荒れ果てる寸前であること。
としゅせきけい【斗酒隻鶏】
一斗の酒と一羽の鶏。転じて、亡き友人を哀悼し述懐すること。▽「斗酒」は一斗の酒。「隻」は鳥を数える単位。昔、一斗の酒と一羽の鶏は死者を祭るのに用いたもので、もと、魏ぎの曹操そうそうが友人の橋玄きょうげんの墓を祭ったときに作った文にこの語を用いたことから。
とまつししょ【塗抹詩書】
幼児のこと。また、幼児のいたずらのたとえ。幼児は大切な詩書でもかまわずに塗りつぶしてしまうことから。▽「塗抹」は塗り消すこと。「詩書」は儒教の重要な古典である『詩経』と『書経』のこと。「詩書ししょを塗抹とまつす」と訓読する。
どくしょひゃっぺん【読書百遍】
難解な文章でも繰り返し読めば、意味が自然と分かってくるということ。▽「百遍」は回数が多いこと。「読書百遍義ぎ自おのずから見あらわる」、あるいは「読書百遍意い自ら通ず」の略。中国三国時代、魏ぎの董遇とうぐうが弟子に何度も読書することの必要性を説いた語。