ひかこうがい【悲歌慷慨】
悲しげに歌い、世を憤り嘆くこと。社会の乱れや自分の不運などを、憤り嘆くこと。壮烈な気概のたとえ。▽「悲歌」は悲しげに歌うこと。「慷慨」は憤り嘆くこと。「慷慨悲歌こうがいひか」ともいう。
ひかつかいぎょく【被褐懐玉】
うわべは粗末だが、内にはすぐれた徳を備えているたとえ。すぐれた才能を表に現さず、包み隠しているたとえ。うわべは粗末な服を着ていながら、ふところに玉を隠している意から。▽「被」はまとう、「褐」は粗末な衣服の意。「懐」はふところにする意。「褐かつを被こうむり玉たまを懐いだく」と訓読する。
ひからくよう【飛花落葉】
絶えず移り変わるこの世の、無常なことのたとえ。春に咲く花も風に吹かれて散り、青葉もやがて枯れ落ちる意から。
ひせいたいげつ【披星戴月】
《「披星」は星をかぶることから早朝の意、「戴月」は月を戴くことから夜遅くの意》早朝から深夜まで、懸命に働くことのたとえ。
ひとりゅうぶん【飛兎竜文】
才能のあるすぐれた子供のこと。▽「飛兎」「竜文」はともに、非常によく走るすぐれた馬、駿馬しゅんめの名前。転じて、俊童の意となった。「竜」は「りょう」、「文」は「もん」とも読む。
ひゃくねんかせい【百年河清】
黄河の水が澄むのを長いこと待っている意から、まったく当てにならないことをいつまでも待つことのたとえ。
ひゃくれんせいこう【百錬成鋼】
いくたびも心身を鍛錬することによって、はじめて立派な人物になるのだということ。また、意志などが強固なことのたとえ。▽「百錬」は何度も鍛える、鍛えに鍛えること。「成鋼」は鋼はがねになる意。鋼は錬成に錬成してやっとできるものだという意から。「百錬ひゃくれん鋼こうを成なす」と訓読する。「錬」は「煉」とも書く。
ひょうきぎょっこつ【氷肌玉骨】
美しい女性の形容。また、梅の花のたとえ。
ひょうたんそうあい【氷炭相愛】
この世では起こりえないことのたとえ。また、冷たい氷と熱い炭のように、まったく性質が相反するものが、相手の特性を利用しながら、助け合うこと。友人が互いの特性の違いを活かし、戒め合いながら助け合うこと。
ひようばっこ【飛揚跋扈】
思うままにのさばり振る舞うこと。また、臣下が権威をほしいままにして君主をしのぐたとえ。▽「飛揚」は猛禽もうきんが飛び上がる、舞い上がること。「跋扈」の「扈」は水中に仕掛けて魚を捕らえる竹垣の意。「跋」は越える意で、大魚がそれを越えて抜け出ること。規制や拘束などを無視して横暴に振る舞うこと。